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「ポスト文在寅」始動 前検察総長、世論調査でリード

韓国大統領選まで1年

【ソウル=恩地洋介】9日で韓国の次期大統領選まで1年となり、出馬に備える有力候補者たちが動き始めた。検察総長を辞任した尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏は、8日公表の世論調査で最も支持を集めた。革新は京畿道知事の李在明(イ・ジェミョン)氏の人気が高い。与野党の候補者選びには4月のソウル市長選の行方も影響を与えそうだ。

韓国メディアは8日、次期大統領にふさわしい人物を問う世論調査で、前検察総長の尹氏がトップに躍り出たと一斉に報じた。中道や保守の支持を集めた。尹氏への支持は32%で、これまで独走していた京畿道の李知事(24%)を初めて逆転した。

尹氏は検察改革を進める文在寅(ムン・ジェイン)政権と対立し、5日に検察総長を辞任したばかり。自身は大統領選を巡る去就に一切言及していないが、「反・文在寅」を掲げる中道や保守勢力の期待を集めている。

2020年4月の総選挙で惨敗した保守には有力候補が見当たらない。最大野党「国民の力」は、済州道の元喜龍(ウォン・ヒリョン)知事が出馬を宣言したが、伸び悩んでいる。このため尹氏の去就は、中道を巻き込んだ保守の政党再編に発展するとの見方が強い。

一方、革新系支持層の人気を集める京畿道の李知事は、新型コロナウイルス対応で評価を高めた人物だ。政府に先立って独自の支援金を住民に配ったり、歯切れのいい言動で若年層の支持を引き寄せた。ただ、李知事は文大統領や与党「共に民主党」の主流派とは距離があり、基盤が弱い。

昨年までの世論調査で先頭を走っていた「共に民主党」の李洛淵(イ・ナギョン)代表は、3番手に後退した。年明けに、収監中の朴槿恵(パク・クネ)前大統領らの赦免を文大統領に建議すると表明し、与党支持層の不興を買ったことが響いた。

李代表は9日に辞任を表明する見通しだ。党の規定上、代表は大統領選候補を選ぶ党の予備選に立候補できないからだ。党の選挙対策委員長に就き、4月7日投開票のソウル市長選で与党候補が負けた場合は責任論の矢面に立つリスクを抱えている。

「共に民主党」の予備選挙は9月に予定されている。候補選びのカギを握るのは、党の最大勢力である親・文在寅グループの動向にかかる。

文氏に近い人物はスキャンダルなどで次々と失脚した。このため文氏らの「本命」はまだ見えていない。学生運動出身で元大統領秘書室長の任鍾晳(イム・ジョンソク)氏の名前が挙がるが、国民の支持を得られるかは未知数だ。政府のコロナ対策を取り仕切るベテランの丁世均(チョン・セギュン)首相に期待する声もある。

保革が対決するソウル市長選の結果は、与野党の大統領選候補選びにも大きな変数となる。

与党候補が勝った場合、文氏や党指導部の求心力は保たれ、党の主流派が候補者選びを主導する環境になる。政権批判を唱える候補が勝てば、首都圏で影響力を弱めていた中道や保守が巻き返しへ勢いづく。

もっとも、国民の最大の関心事は新型コロナ対応だ。各国はコロナ禍の出口を模索する段階に入っており、ワクチン接種や経済対策を巡る文政権のかじ取りも国民の支持を左右する問題だ。

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