中国BYD、高級車の新ブランド初披露 SUVなど2車種

【広州=川上尚志】中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)は5日、新しい高級車ブランド「仰望(ヤンワン)」の車両を初めて披露した。4つの車輪をそれぞれ独立して制御する技術を採用し、安定性や安全性を高めた。今後は北京市や上海市など中国の主要6都市に順次ショールームを設置する。
5日にオンライン発表会を開き、仰望ブランドのオフロード仕様の多目的スポーツ車(SUV)「U8」とスーパーカー「U9」を紹介した。U8はまずプラグインハイブリッド車(PHV)を用意するとみられ、U9はEVになるという。
BYDの王伝福・董事長は発表会で「今後は仰望ブランドで当社グループの先進技術を率先して応用していく。顧客に最大限の安全、性能、体験を提供する」と説明した。
正式な価格や発売時期などは公表しなかった。BYDは仰望について従来、価格は80万~150万元(約1600万~3000万円)以上となり、2023年内に発売すると説明している。
BYDのEVやPHVは10万~20万元が中心価格帯で、手ごろな価格で中所得者層の支持を得てきた。高価格帯のブランド投入で富裕層にも顧客の裾野を広げる狙いがある。