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中村哲さんの壁画消される タリバン支配誇示で指示か

 アフガニスタンの首都カブール中心部の塀に描かれた中村哲さん=2019年12月(共同)

【イスラマバード=共同】アフガニスタン首都カブール中心部のコンクリート塀に描かれた、福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表だった医師、故中村哲さんの似顔絵が5日までに真っ白に塗りつぶされて消された。イスラム主義組織タリバンの抵抗勢力だった英雄の名を冠した交差点にあったため、支配を誇示したいタリバンが指示したとみられる。

絵は背景に日の丸が描かれ、花が咲いた木々を中村さんが見つめる構図だった。ペンキで塗りつぶされ、主要言語の一つパシュトゥー語で「独立おめでとう」と、駐留米軍の撤退完了を祝う文言が新たに書かれた。

近くには爆弾で殺害された元ジャーナリストや、テロ負傷者の治療に当たった医師、通学する女子学生らの絵もあったが、全て塗りつぶされた。

絵を手掛けたのは、爆風被害を防ぐコンクリート塀をキャンバスに、社会性のあるメッセージを発信する芸術団体「アートロード」。73歳だった中村さんが2019年12月、東部ジャララバードで殺害された直後に貢献をたたえて描いていた。

同団体代表のオメイド・シャリフィさん(34)は取材に「タリバンは暴力や自爆テロ、芸術や文化の破壊ばかりやっている」と憤り「こうした行為で中村医師の記憶を消すことはできない」と強調した。

情報・文化省の男性幹部は「芸術を守る立場にありながらタリバンが恐ろしくて何もできない。歯がゆい気持ちだ」と悔やんだ。

交差点は、旧タリバン政権に抵抗して01年に暗殺された国民的英雄、マスード司令官の名前を冠した「マスード広場」と呼ばれる。マスード氏の写真も掲げられていたが、取り外された。

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