サムスン、つながる家電の技術300社に開放 CESで発表 - 日本経済新聞
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サムスン、つながる家電の技術300社に開放 CESで発表

【ソウル=細川幸太郎、ラスベガス=佐藤遼太郎】韓国サムスン電子は4日、スマートフォンなどから家電を制御するアプリ「スマートシングス」の技術を300社超の外部企業に開放すると発表した。他社ブランドのエアコンや電灯、ドアロックなど多様な生活機器をアプリで制御できるようになる。

世界最大のテクノロジー見本市「CES」の講演で明らかにした。サムスンは「300社超の3000種類の製品を対象として、操作機能を拡張していく」としている。

アプリで設定した「就寝モード」を選べば自動的にカーテンが閉まり、電灯が消灯され、ステレオから静かな音楽が流れる、といった活用方法ができる。ウエアラブル機器で測った活動量や体調データと、冷蔵庫にある食材情報をもとに最適なメニューを提案するといった連結機能も想定する。

スマートホームの新しい通信規格「Matter(マター)」に準拠しており、米グーグルや米アップル、米アマゾン・ドット・コムなどの機器との連動も可能となる。

家庭内の機器を一元管理する新製品「スマートシングス・ステーション」も公開した。起床から出勤、帰宅、就寝といった利用者の決まった行動を分析し、幅広い機器類を効率的に稼働させる。電力消費量の削減にもつながるという。

サムスンはスマホやウエアラブル端末などIT(情報技術)機器と、テレビや冷蔵庫、洗濯機などの家電製品を幅広くそろえ、同分野の年間売上高は16兆円になる。サムスンが「つながる家電」のコンセプトを主導することで、スマホ制御機能が普及する可能性がある。

サムスンは21年12月に組織を再編し、スマホと家電、半導体、ディスプレーと主要4部門に分かれていた組織を「完成品」と「部品」の2部門体制とした。スマホと家電の部門統合から1年を経て、スマホやウエアラブル端末を基点として家電を組み合わせる「顧客に最適な超連結時代」を今回のCESの展示テーマとした。

スマホと家電部門を統括する韓宗熙(ハン・ジョンヒ)最高経営責任者(CEO)は「コネクティビティーを通じて夢を現実にすることが我々の究極のビジョン。将来の『超連結時代』にサムスンの技術で生活の豊かさを極大化していく」と語った。

展示スペースは参加企業で最も広い3368平方メートルとし、自社のテレビや家電製品、車載部品などに加えて、サムスンの製品類とネットワークでつながるパートナー企業の製品も展示する。

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世界最大のテクノロジー見本市「CES」。2023年は1月5日(米国時間)にアメリカ西部ラスベガスで始まり、ソニーやサムスンなどIT関連企業が出展しました。最新ニュースをまとめました。

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