中国・上海、都市封鎖を延長へ コロナ感染拡大止まらず
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【上海=松田直樹】東部と西部の2地域に分けて都市封鎖(ロックダウン)を実施している中国・上海市は4日、病気による治療などを除いて引き続き西部地区で外出制限を継続すると発表した。上海市は西部で1日から都市封鎖を実施し、5日未明に解除すると公表していたが、事実上の延長を決めた格好だ。
上海市は西部の約1600万人を対象とした都市封鎖を1日午前3時から5日午前3時まで実施すると公表していた。期間中に2回のPCR検査をするとしていたが、3日に予定していた2回目の検査を4日に延期するなど混乱が出ていた。
対象者が多く検査に時間を要しているためとみられる。市政府は「2回目のPCR検査の結果を踏まえて外出制限などの解除を判断する」としている。
5日以降も地下鉄やバス、タクシーなどの交通機関は運行を停止する見通しだ。3月28日から先行して都市封鎖した東部は1日未明に封鎖が解除されたが、現在も大半の地区で外出制限が続いているとみられる。4日の上海市の新規感染者数は1万3354人と前日比4348人増え、感染の拡大が止まらない。
封鎖の影響で配達員が不足し、ネット通販など大半のサービスは利用できなくなっており、市民からは不満の声が出ている。また、都市封鎖により新型コロナウイルス以外の患者が満足な治療を受けることができない状態も続いている。
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