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韓国大統領選、野党候補に尹前検察総長 与党李氏と対決

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【ソウル=恩地洋介】韓国の保守系野党「国民の力」は5日の党大会で、2022年3月の大統領選候補に前検察総長の尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏を選出した。今年3月まで検察のトップを務めた尹氏は、検察改革を巡り文在寅(ムン・ジェイン)政権と対立し、反文政権の象徴として党員の期待を集めた。

選出後に演説した尹氏は「必ず政権交代を果たす。私の勝利を、文政権は恐れ苦しむだろう。大統領選は合理主義者とポピュリストの戦いだ」と強調した。

尹氏は外交・安全保障政策をめぐり、北朝鮮に対抗する立場から米韓同盟の強化に軸足を置く。日米韓連携を機能させるためにも、安全保障面で日本との関係改善が不可欠との発想がある。日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の維持も明言している。

国民の力の予備選は党員投票と世論調査の結果を50%ずつ反映する方式だった。尹氏は47.85%の票を獲得し、終盤で支持を伸ばしたベテランの洪準杓(ホン・ジュンピョ)氏に6.35ポイントの差で競り勝った。

与党「共に民主党」は李在明(イ・ジェミョン)前京畿道知事を公認候補に選んでいる。大統領選は、いずれも国会議員の経験がない2人の有力候補が競い合う異色の構図となる。足元の世論調査では野党への政権交代を望む人は57%に達しており、尹氏に追い風が吹いている。

韓国ギャラップが5日に発表した世論調査の支持率は、共に民主党の李氏が26%、国民の力の尹氏が24%、洪氏が15%の順だった。国民の力の支持が尹氏に集約されれば、同氏が支持率でトップに立つ可能性が高い。政党支持率では国民の力が、共に民主党を8ポイント上回っている。

李氏は北朝鮮との関係改善を最優先とする点で、文政権の路線を継承している。経済面では国民に一律で一定額を支給するベーシックインカム(最低所得保障)が李氏の看板政策だ。尹氏は李氏の主張について「財政破綻は避けられない」と批判し、規制改革や自営業者への支援などを唱えている。

もっとも、選挙戦は政策よりスキャンダル合戦の様相を帯びそうだ。李氏を巡っては、ソウル近郊の城南市長時代に手掛けた都市開発に絡む疑惑を検察が捜査している。

尹氏には検察総長時代の職権乱用疑惑が浮上している。検察が野党関係者に対し、検察に批判的な与党政治家らを刑事告発するよう働きかけたとする疑惑で、文政権が設けた高位公職者犯罪捜査処が捜査を進めている。

中小政党の候補者の動向も変数だ。1日に出馬表明した中道野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)代表は無党派層から一定の支持を受けており、尹氏と候補者の一本化交渉に臨むとみられる。李氏側にとっても左派系野党「正義党」の元代表との候補一本化が課題になっている。

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