中国CATL、車載電池を増産 4700億円投資

【広州=川上尚志】中国の車載電池最大手、寧徳時代新能源科技(CATL)は2日、最大290億元(約4700億円)を投じて中国内の3カ所で工場を新設・増設すると発表した。同社は2020年にも最大1兆円規模の増産投資の計画を発表済み。電気自動車(EV)など向けに車載電池の需要が拡大するなか、投資を上積みして生産増強を急ぐ。
CATLは広東省肇慶市で最大120億元を投じ生産能力25ギガワット時の車載電池の工場を新設する。四川省宜賓市でも同120億元を投じ工場を増設し、中国第一汽車集団との合弁会社が運営する福建省寧徳市の工場も同50億元を投じ拡張する。各工場の具体的な稼働時期や、四川省と福建省の工場の生産能力は明らかにしていない。
CATLは20年2月に最大260億元、20年12月には最大390億元を投じて中国内で電池の工場を新設・増設する計画を公表済み。ドイツでも海外初の工場を建設中で21年中に出荷を始める計画だ。
中国の申港証券が1月に公表したリポートによると、CATLの電池の生産能力は20年の109ギガワット時から、23年には336ギガワット時と3倍になる見込み。新たな増産投資で今後の生産能力はさらに増える見通し。