香港、3回目のワクチン接種へ 中国製から切り替え促す
【香港=木原雄士】香港政府は3日、新型コロナウイルスワクチンの追加接種(ブースター接種)を11日から始めると発表した。まず60歳以上の高齢者や医療従事者など約186万人を対象に実施する。専門家は中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製ではなく、独ビオンテックと上海復星医薬が協力して製造販売するワクチンを推奨した。
香港ではワクチンを2回接種した人は人口の66%と、政府が目標とする7割に届いていない。域内の感染はほぼ収束しているものの、変異型の流行を警戒して3回目の接種を進めることにした。
政府は接種するワクチンについて「個人の希望を尊重する」としつつ、シノバック製を2回接種した人はビオンテック製の追加接種が望ましいとの専門家の見解を紹介した。事実上、シノバック製からの切り替えを促した形だ。
香港は中国本土との往来再開をめざして、感染を完全に抑え込む「ゼロコロナ」政策を採る。感染状況は落ち着いているものの、政府は入境時の隔離対象者を広げるなど感染対策を強化している。

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