オーストラリアが0.25%利上げ、2.6%に 上げ幅は縮小

【シドニー=松本史】オーストラリア準備銀行(中央銀行)は4日の理事会で、政策金利を0.25%引き上げて2.6%にすると決定した。利上げは6会合連続だが、上げ幅は9月の0.5%から縮小した。中銀のロウ総裁は声明で「短期間で大幅に金利が上昇した」と指摘、「インフレと豪州の経済成長見通しを勘案した」と説明した。
今後については「さらなる利上げを予測している」と述べた。豪統計局によると、8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で6.8%上昇した。ガソリン価格の上昇率が鈍化したことなどで7月(7%)を下回ったが、中銀の政策目標(2~3%)を大きく上回る。
ロウ氏は「今後数カ月はさらなるインフレが見込まれる」との見通しを示した。そのうえで、インフレ率は2022年に7.75%、23年に4%強、24年に約3%になるとした。今後の不確実性として国内の個人消費に加え「最近悪化した世界経済の見通し」を挙げた。