ネイバー営業益2%減 22年通期、広告頭打ちや人件費増

【ソウル=細川幸太郎】韓国ネット大手のネイバーが3日に発表した2022年12月期の連結営業利益は前の期比2%減の1兆3047億ウォン(約1350億円)だった。下半期の景気鈍化の影響でネット広告が伸び悩み、人件費や電気料金などコスト増も重なって4年ぶりの営業減益となった。
売上高は同21%増の8兆2201億ウォンだった。子会社だったLINEをZホールディングスと経営統合したことで帳簿上の持ち株評価の見直しで特別利益を計上した21年に比べて、純利益は96%減の6640億ウォンだった。
営業減益の要因はコスト増だ。ソフト技術者の採用拡大で人件費は12%増の1兆7367億ウォン。韓国最大規模のデータセンター運営事業者のため電気料金の上昇で家賃・光熱費などが61%増の3336億ウォンと膨らんだ。

主要事業の中で広告事業の売上高は8%増の3兆5680億ウォンだった。新型コロナウイルスの行動制限がなくなり旅行やレジャーの広告が好調だったものの、下半期の消費者心理の冷え込みを受けて伸び悩んだ。22年10〜12月期は前年同期比2%増にとどまった。
崔秀姸(チェ・スヨン)最高経営責任者(CEO)は決算発表後の電話会見で23年の見通しについて「見通しを述べられないほど不確実なマクロ環境の中にある。少なくとも減収にならないように最善を尽くす」と話した。
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