韓国大統領選 保守・中道、尹氏に候補一本化

【ソウル=恩地洋介】韓国大統領選に立候補した保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前検察総長と、中道野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)代表は3日午前に記者会見し、候補一本化で合意したと表明した。安氏が退き、尹氏が統一候補となる。
安氏は「政権交代のため一致団結する。尹候補を支持することにした」と宣言し、尹氏は「必ず勝利する」と語った。9日の投開票まで1週間を切るなか、選挙戦は政権交代を掲げる保守の優勢に傾く可能性が高まった。
尹、安両氏の一本化は、安氏が候補者登録(告示)の2月13日に提案した。ただ、一般国民を対象とする世論調査で選ぶ方式を示したため、尹氏は回答を留保。その後、両陣営が水面下で交渉を進めたがまとまらず、27日に安氏側が決裂を通告していた。
両氏は2日夜のテレビ討論の後、3日未明にかけてソウル市内で会談した。4日に期日前投票が始まることから、3日が一本化が可能な事実上の最終期限と判断したとみられる。
終盤戦に入った大統領選は、尹氏と与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)前京畿道知事が激しく競り合っている。政権交代を求める世論は根強く「反・文在寅(ムン・ジェイン)政権」を掲げる尹氏と安氏の一本化が情勢を左右する焦点となっていた。
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