マレーシア中銀、年2.75%に利上げ 4会合連続

【シンガポール=中野貴司】マレーシア中央銀行は3日の金融政策委員会で、政策金利を年2.5%から2.75%に引き上げると決めた。利上げは5月以降、4会合連続で、政策金利は2020年初めの新型コロナウイルスの感染拡大前の水準に戻った。2日に追加利上げを決めた米連邦準備理事会(FRB)に追随し、さらなる自国の通貨安を防ぐ。

マレーシア中銀は3日の声明で「旺盛な国内消費によって7~9月期の国内の経済活動は活発さを増している」と指摘し、連続利上げを決めた理由を説明した。ただ、「インフレは7~9月期にピークを迎えたようだ」とも述べ、今後利上げペースが鈍る可能性がある。経済が下振れするリスク要因として、世界経済の減速や地政学リスクの増大などを挙げた。