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「必需品備蓄を」中国政府方針で混乱 台湾問題の連想も

(更新)

【北京=川手伊織】中国商務省による生活必需品の備蓄の呼びかけが、ちょっとした混乱を巻き起こした。緊張が増す台湾海峡問題と結びつける見方がインターネット上に広がったためだ。官製メディアなどが「必需品の供給は切迫していない」と火消しに追われた。

きっかけは同省が1日夜に発表した通知だ。今冬から来春にかけて野菜など生活必需品の供給と価格を安定させるとの内容だ。その中で「必要に応じて一定量の必需品を備蓄するよう推奨する」と盛り込んだ。

「今冬に新型コロナウイルス感染が大規模に拡大する可能性があるほか、台湾を武力統一するため、供給制約が生じるということか」。ネットでは商務省の呼びかけをいぶかる声が相次いだ。実際、一部のスーパーで買いだめの動きが広がった。

官製メディアは2日、すぐさまこうした見方を否定した。国務院(政府)系の経済日報は「過度に深読みする必要はない」とする記事を発信した。商務省の狙いを「感染封じ込めのため(町内会にあたる)小区が封鎖されても、生活に困らないような備えを求めた」と解説した。

中国共産党系メディア・環球時報の胡錫進編集長はネットで話題になった台湾海峡問題をめぐり「戦略上の主導権は大陸の手中にある」と指摘した。そのうえで「商務省の通知をもって民間にしっかり戦争準備をせよというサインを送ることはないだろう」と付け加えた。

通知を出した商務省も2日夕方に中国メディアの取材に応じ「各地の生活物資は充足しており、供給は完全に保証される」と強調した。

夏場の洪水被害などで野菜が値上がりしているほか、豚肉も政府の備蓄政策で価格が上がり始めた。買いだめが広がれば、必需品の価格が一段と上昇する可能性がある。雇用や所得の回復がもたつくなか、庶民の不満を無用に強めかねないと警戒したとみられる。

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