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在韓米軍の戦力維持を確認 米韓国防相が会談

【ソウル=恩地洋介、ワシントン=中村亮】訪韓中のオースティン米国防長官と韓国の徐旭(ソ・ウク)国防相は2日、バイデン政権下で初となる定例の米韓安保協議をソウルで開いた。核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に対する軍事作戦計画を更新することで合意したほか、現行の在韓米軍の戦力規模を維持する方針を確認した。

米韓国防相の定例協議は2020年10月以来。今回はトランプ前政権下できしんだ米韓同盟の再強化を打ち出す狙いが大きかった。オースティン氏は協議後の共同記者会見で「米韓同盟は、朝鮮半島とインド太平洋地域の平和と安定の核心軸だ」と強調した。

協議では、ミサイルの性能向上を急いでいる北朝鮮の脅威が増しているとの認識を共有した。有事に備えた米韓軍による作戦計画を11年ぶりに見直すほか、米韓合同軍事演習を継続する方針を確認。日米韓3カ国の安全保障協力を推進する考えでも一致した。

米国防総省は米軍の世界配置の見直しを11月に完了した。在韓米軍は攻撃ヘリコプター部隊と砲兵旅団本部をそれぞれ巡回配備から常時配備に切り替える。2万8000人程度の在韓米軍の規模は維持する。

在韓米軍の一義的な目的は北朝鮮対応だが、バイデン政権の念頭には中国の存在もある。国防総省高官は、在韓米軍を含むインド太平洋地域での態勢に関して「中国の攻撃的軍事行動を抑える狙いがある」と説明した。

台湾海峡や南シナ海をめぐる米中対立が深まるなか、在韓米軍の人員や戦力を減らせば、米国のアジア関与が低下したと中国が受け止めるリスクがあるからだ。2日の協議後に発表した共同声明には「台湾海峡の平和と安定の維持の重要性を確認した」と明記した。

文在寅(ムン・ジェイン)政権が早期実現を目指してきた米国からの戦時作戦統制権の返還は、先に延びることが確実になった。返還時に創設する「未来連合司令部」の運用能力を検証する演習を22年も継続する。

文政権は21年1月のバイデン政権発足後、米韓同盟を強化する姿勢を鮮明にしてきた。北朝鮮との対話に消極的とみられていた米国に非核化交渉の再開を促すためで、足元では文氏が国連演説で唱えた朝鮮戦争の終戦宣言構想の実現を働きかけている。

トランプ前政権下の米韓関係は不協和音が目立っていた。19年に始まった在韓米軍の駐留経費交渉で、米国は前年度の5倍近い負担増を韓国側に要求した。負担割合を定める特別法の期限が切れ、基地で働く韓国人職員が無給状態になるなど混乱したほか、交渉の過程では在韓米軍の削減論も浮上した。

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