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中国軍機の侵入急増 台湾防空圏、2日合計で77機

(更新)

【台北=中村裕】台湾の国防部(国防省)は2日、中国の戦闘機など過去最多の39機が防空識別圏(ADIZ)に大量侵入したと発表した。1日にも38機が侵入しており、2日連続で過去最多を更新した。中国は現在、建国72年を祝う国慶節の大型連休中。祖国統一を目指す中国が、抵抗する台湾に軍事力を誇示する狙いがあるとみられる。

中国軍の戦闘機「殲16」や、同「スホイ30」などが中心となり、台湾の南西空域のADIZに侵入し、威嚇行為を続けた。10月1日、2日の合計では77機の侵入となり、過去にはない突出した数となった。3日も16機がADIZに侵入した。今後さらに増える可能性もある。

米国務省のプライス報道官は3日、「中国による台湾周辺での挑発的な軍事活動を非常に懸念している」との声明を発表した。「台湾への軍事的、外交的、経済的な圧力や威圧をやめるよう強く求める」と記した。

連日にわたる大量侵入の中国側の詳細な意図は不明だ。台湾が9月、環太平洋経済連携協定(TPP)加盟に向け、申請手続きをしたことに対し中国は強く反発した。中国大陸と台湾は1つの国に属するという「一つの中国」を唱える中国にとって、台湾が独自の判断でTPPに加入することは認められない。大量の軍機を使った威嚇行為で反対姿勢を明確に示そうとした可能性がある。

同じ9月に米英豪の安全保障協力の枠組みである「AUKUS(オーカス)」の創設が発表されたことにも中国側は強い不満を抱いている。オーカスは、中国に対抗する事実上の軍事同盟とされ、中国側の警戒心は強い。

台湾国防部のシンクタンクである国防安全研究院の蘇紫雲所長は3日、中国軍機の活発な動きについて「米国を中心に国際連携が進み、現在の情勢は台湾に有利で中国に不利な状況にある」と指摘する。「(中国が大半の領有権を主張する)南シナ海でも現在、米軍が軍事演習中で、英国もまもなく演習を始める。中国にとってはここに来て気に入らないことが非常に多くなった」とみる。

台湾の呉釗燮・外交部長(外相)は2日、1日に38機の中国軍機が台湾のADIZに侵入したことを受け、ツイッターに「中国軍はもはや(台湾に対し)何の言い訳もしなくなっている」と投稿した。中国は台湾のADIZに大量侵入し、軍事的圧力をかけるのが常態化してきたと指摘し、批判した。

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