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フィリピン実業家系企業、同国ガス田の権益取得へ

【マニラ=志賀優一】フィリピンの実業家エンリケ・ラゾン氏率いるインフラ企業、プライム・インフラストラクチャー・ホールディングスは2日、同国唯一の天然ガス田について、権益取得に向けた準備を進めていると発表した。このガス田は米シェブロンと英シェルが中心に開発したが、今後は現地企業へと移管される見通しだ。

プライム・インフラが権益取得を進めるのは、同国の電力需要の2~3割をまかなうとされるマランパヤガス田。具体的な取得方法や比率、金額などは明らかになっていない。同社は「買収プロセスを始めており、(監督当局の)エネルギー省など関係機関の同意の上で完了する」としている。

ラゾン氏は港湾運営大手インターナショナル・コンテナ・ターミナル・サービシズなどを手がける実業家。すでに再生可能エネルギー事業を展開しており、権益取得を通じて事業の多様化を図る。

同ガス田を巡っては、フィリピン新興財閥ウデンナ・グループが2020年にシェブロンから45%の権益を5億6500万㌦(約730億円)で取得した。21年にはシェル系企業からさらに45%の権益を最大4億6000万㌦で取得する契約を交わした。ウデンナが90%、フィリピン国営石油会社(PNOC)探査が10%の権益を保有する見通しとなっていた。

ただ国のエネルギー政策に重要なガス田の権益を1社が一気に買い占めに動いたことで、エネルギー省などがウデンナへ不当に利益を提供しているとの批判が出ていた。

ウデンナにとってはプライム・インフラが権益を取得すれば「買い占め」批判を逃れられる。ウデンナのデニス・ウイ会長兼最高経営責任者(CEO)は「プライム・インフラ、PNOCと協業する機会を楽しみにしている」との声明を出した。

マランパヤガス田は今後数年で枯渇することが予測されている。地元企業がどのように事業を継続させるかも注目されている。

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