米決済のスクエア、豪アフターペイを買収へ 3兆円超

【シドニー=松本史】米決済大手のスクエアは2日、オーストラリアの同業アフターペイを買収することで合意したと発表した。スクエアは株式交換などによりアフターペイの全株式を取得する。買収総額は290億ドル(約3兆1600億円)になる見通しだ。
アフターペイの株式1株につき、スクエアの0.375株を割り当てる。7月30日のスクエアの終値から換算すると、アフターペイの直近の終値に30.6%を上乗せする形だ。2022年1~3月期の買収完了を見込む。
スクエアのジャック・ドーシー最高経営責任者(CEO)は声明で、買収により「(スクエアの主力事業)『キャッシュアップ』や『セラー』のエコシステムをよりうまく結びつけ、加盟店舗や消費者に魅力的な商品やサービスを提供できる」と述べた。
アフターペイ側も「スクエアと組むことで、米国や世界での成長を加速させられる」とした。スクエアは今後、キャッシュアップなどの既存事業にアフターペイを統合する方針という。
アフターペイは2014年に豪州で創業し、クレジットカードを持たない人でも無利子で分割後払いができるサービスを提供している。若者を中心に利用者を拡大、豪州のほかニュージーランドや北米で計1600万人が利用する。