
富の集中、100年前の恐怖 他者への信頼が世界の礎
Next World 分断の先に 7
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弱々しい声だった。「仕事が見つからない」と悩む南米チリの首都サンティアゴの大学生、パブラ・アルバニッチさん(29)。進学へ借りた250万ペソ(約40万円)は利子で2倍以上に。働きながら通学するもくろみはあっけなく崩れた。
若年失業率は2割。街にはトタン屋根の家と立派なタワーマンションが混在する。「グローバリゼーションの優等生」の恩恵は一部に偏る。
不満は2021年末の大統領選で爆発した。当選した...
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国境を越えてヒト、モノ、カネが行き交うグローバリゼーション。世界に豊かさと成長をもたらす一方、富の偏在や価値観の違いによる分断も生じる。ロシアによるウクライナ侵攻、新型コロナウイルス禍などでこれまでの秩序が大きく揺らぐなか、歴史を振り返りながら再考する。