中国スマホ各社、「MWC」でカメラや折り畳みアピール

【広州=川上尚志】スペインのバルセロナで開かれているモバイル関連見本市「MWC」で、中国のスマートフォン大手が高価格帯の機種を相次いで披露した。小米(シャオミ)やオナーはカメラなどの機能をアピールし、折り畳みスマホも注目を集めた。各社とも中国外での販売拡大につなげる狙いだ。
小米は旗艦機種「小米13」シリーズの2機種を紹介した。独老舗カメラメーカーのライカカメラと組みカメラの性能を高めた。中国では発売済みだが、8日から欧州や東南アジア、中東などでも販売を始める。価格は999ユーロ(約14万円)から。
オナーも旗艦機種「Magic 5」シリーズの2機種を初めて披露した。上位機種の「Pro」の場合、競合の韓国サムスン電子の機種に比べカメラのズーム機能に優れるとアピール。価格は899ユーロからで、4〜6月に各地で発売する予定という。
アフリカで高いシェアを持つ伝音控股は主力の「TECNO」ブランドで初の折り畳みスマホ「PHANTOM V Fold」を発表した。横に開くタイプで、独自に開発した基本ソフト(OS)によって様々なアプリを複数の画面で使いやすくした。このほか会場ではオナーやOPPO(オッポ)なども折り畳みスマホを展示した。
米調査会社IDCによると、スマホの世界出荷台数は2022年10〜12月まで6四半期連続で前年同期を下回る。経済の不確実性が増し消費者の購買意欲が後退しているためという。世界最大市場の中国でも飽和感が強く、需要の落ち込みが続いている。