
コロナや金融緩和、気候変動と格差の行方 シャイデル氏
パクスなき世界 米スタンフォード大教授
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歴史上、経済格差は戦争や疫病などの悲劇を通じて大幅に縮小した。人類史1万年の不平等を研究する米スタンフォード大のウォルター・シャイデル教授は自著でそう結論づけた。コロナ禍に直面する世界での格差の行方などについて聞いた。
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――新型コロナウイルスの感染拡大は格差にどんな影響をもたらしますか。
「ペストなど過去の疫病は多くの死者を出し、労働者の大幅な不足をもたらした。賃金上昇を通じて結果的に格差を縮小し...
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新型コロナウイルスの危機は世界の矛盾をあぶり出し、変化を加速した。古代ローマの平和と秩序の女神「パクス」は消え、価値観の再構築が問われている。「パクスなき世界」では、どんな明日をつくるかを考えていく。