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新しい年です。あなたは何を学びたいですか?

芳井敬一・大和ハウス工業社長 経営者編第8回(1月4日)

2022年が始まりました。20年から21年にかけて、日本はコロナ禍から脱却し、日常を取り戻すための努力を重ねてきました。世界的な潮流である脱炭素・再生エネルギーへの取り組みも加速してきました。政府は成長と分配を目標に掲げ、企業に賃上げを促しています。資源や資材の高騰、最終価格への転嫁など課題はありますが、日本の成長を実現するための第一歩を踏み出す。今年はそんな1年にしたいものです。

企業の成長に欠かせないのが人財の育成です。創業者である石橋信夫の生誕100年にあたる昨年10月、我が社は「みらい価値共創センター」という研修施設を奈良市に作りました。事業を通じて人を育てる、事業は資本ではなく人であるという創業以来の社是に基づき、社員を育てます。企業が良くなるのも悪くなるのも、社員次第です。みらい価値共創センターでは社員教育はもちろん、地域の子どもから大人までが学べる共育・共創活動にも取り組みます。いい施設ができましたので、そこで何をするのか、中身もいいものを作っていきたいです。

我が社は5年前から、工業高校の卒業生を対象に独自の人財育成をしています。入社して2年間は仕事をせず、専門学校に通います。学費は全額会社が負担し、給与も払います。2年間で建築士の試験に合格するなど、同期入社の大卒社員に負けない実力を付けようと、頑張ってくれています。この制度があるから大和ハウス工業へ入りたいと考える優秀な工業高校の生徒が増えており、女性も2人応募してくれました。学ぶ分野も今は建築が中心ですが、電気など違う分野の人財育成にも広げていきます。

2009年に環境エネルギー事業部を立ち上げるなど、環境への取り組みは他社より早かったと思います。我が社は自社グループで使う電力はすべて再生エネルギーでまかなうことを計画しています。使用する電力を100とすれば、すでに130は作れます。今は120を事業として外部に売電しているので、自社使用は10です。2040年には自社使用分をすべてまかなう計画で、前倒しで実現したい。販売している住宅は太陽光発電の設備を標準搭載していますし、マンションなど集合住宅にも完備していく方針です。

生涯教育という言葉を耳にする機会が増えています。私自身も学びの姿勢を忘れないでいたい。好きな歴史をもっと深く学んでみたいです。歴史の中に刻まれた言葉やその時代背景をもっと深く知りたい。歴史を学ぶと、優れた決断で繁栄した例もあれば、決断のミスで滅んだ例もあることがわかります。企業経営にもつながる部分がありますね。今年は神社、仏閣などに足を運び、そこにある歴史の息吹を感じたいです。そこで皆さんにお聞きします。2022年、あなたは何を学びたいですか。

芳井敬一・大和ハウス工業社長の課題に対するアイデアを募集します。投稿はこちらから。

編集委員から

大和ハウス工業の経営幹部には中途採用者が多い。芳井社長も前会長の樋口武男最高顧問も転職組だし、本部長クラスの半分以上が中途入社だ。

芳井社長は大和ハウスに入る前の20代後半、当時勤務していた会社に2カ月間の休職願を出し、米国に旅立った。その時の体験が大和ハウスの海外担当役員になった時に役に立った。

学んだことは、いつか役に立つ。だから若い社員には、後のことを心配せず、どんどんチャレンジしてほしいと考えている。

副業もそうだ。制度が整えば積極的に推進し、若い社員のチャンスを広げたい。芳井社長は副業を「他流試合」と表現する。違う分野の仕事、別の会社の仕事を体験すれば、大和ハウスの良さを再認識するきっかけになり、学んだことが本業に生かせると考える。

中途採用者が活躍する大和ハウスにとって、多様化の次の課題は、女性の活躍だ。(編集委員 鈴木亮)

◇    ◇

今回の課題は「新しい年です。あなたは何を学びたいですか?」です。400字程度にまとめた皆さんからの投稿を募集します。締め切りは1月12日(水)正午です。優れたアイデアをトップが選んで、24日(月)付の未来面や日経電子版の未来面サイト(https://www.nikkei.com/business/mirai/)で紹介します。投稿は日経電子版で受け付けます。電子版トップページ→ビジネス→未来面とたどり、今回の課題を選んでご応募ください。

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