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旭化成名誉フェロー 吉野彰(11)始動

電池研究 電極へ応用に的 ライバル多く、市場性を調査

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1982年、川崎市の旭ダウ研究部門で電気を通すプラスチックであるポリアセチレンの試作ラインが完成した。のちにノーベル化学賞を受ける白川英樹・筑波大学教授が発見した導電性高分子をつくるラインである。

白川教授と共同研究していた京都大学の山邉時雄教授の研究室に通い詰め、合成技術を教えてもらった。前年にノーベル化学賞を受賞された福井謙一先生が退官され、山邉先生が後任に就いていた。

私は34歳、研究部門...

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吉野彰

スマートフォンやパソコンなど私たちの身の回りの様々な機器を動かしているリチウムイオン2次電池。これを開発し2019年のノーベル化学賞に輝いたのが旭化成名誉フェローの吉野彰さんです。手がけた研究テーマがなかなか実らない苦しい時期に運命的に出合った「電気を通す樹脂」。そこから電池開発に乗り出すも、次から次へと難題が持ち上がり――。諦めない精神と柔軟な発想で道を切り開いてきた、希代の企業研究者の物語です。

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