ディスコ、純利益22%増 21年3月期
半導体製造装置、アジアの顧客向けで引き合い強く
半導体製造装置メーカーのディスコは26日、2021年3月期の連結純利益が前期比22%増の336億円になりそうだと発表した。高速通信規格「5G」の普及や在宅勤務の広がりで半導体需要が急拡大しており、台湾などアジアの顧客向けにシリコンウエハー切断装置や研削・研磨装置の販売が伸びる。
売上高は21%増の1713億円を見込む。20年3月期に計上基準を出荷時から検収時に変更したため単純比較はできないが、過去最高となる。
半導体はスマートフォンや基地局、パソコン向けで需要が非常に旺盛になっている。ディスコが手掛ける装置には1月以降も、アジアの後工程請負会社や欧米の半導体メーカーなどから高水準の引き合いが続いている。
半導体メーカーの設備稼働率向上で、チップ切断に使う替え刃など利益率が高い消耗品の販売も好調だという。
1~3月期の業績予想の前提となる為替レートは1㌦=95円を見込んでいる。直近の水準より円高で、予想は保守的との見方もある。好調な業績を受け、年間配当は前期より114円多い552円と、過去最高になる見通しだ。
同日発表した20年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比25%増の1276億円、純利益は32%増の256億円だった。
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