サッポロHD、今期最終赤字158億円 自販機など減損
サッポロホールディングスは23日、2020年12月期の連結最終損益(国際会計基準)が158億円の赤字(前期は43億円の黒字)になる見通しだと発表した。従来予想を93億円下回る。最終赤字は22期ぶり。新型コロナウイルスの影響を受け、食品飲料事業を手掛ける子会社の自動販売機など固定資産で減損損失を約110億円計上する。希望退職の実施に伴う費用負担も響く。

食品飲料事業の主力子会社ポッカサッポロフード&ビバレッジが保有する土地や建物などで減損を計上する。新型コロナの影響で外出が抑制され、自販機を中心に飲料の販売が低迷。20年1~9月期の同事業の事業損益は23億円の赤字(前年同期は10億円の赤字)だった。コロナの感染拡大で販売減が当面続くと判断し、減損に踏み切る。
同日、サッポロビールで10~12月に実施した早期退職の2次募集で59人が応募したと発表した。5~7月の1次募集と合わせ計110人の転職支援金などの費用を、その他の営業費用として計上する。
20年12月期の売上収益は前期比11%減の4360億円と従来予想から85億円引き下げた。一方、事業利益は79%減の25億円と15億円上方修正した。外食事業などが計画を下振れるものの、販促費の削減などを通じて利益を積み上げる。