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新興国株式型、2年5カ月ぶり資金流入

投信ランキング

国内公募追加型株式投資信託(上場投資信託=ETFを除く)では今年1月、新興国株式型ファンドがわずかながら資金流入に転じた。流入超過は2年5カ月ぶりとなる(図表1)。これまで個人投資家の関心が米国を中心とするIT(情報技術)やハイテク関連の先進国グロース(成長)株に一極集中していたが、新興国株式に投資資金を振り向ける動きも一部に出てきた。そこで、新興国株式型ファンドの1月の月間資金流出入額の上位・下位をランキングし、傾向を調べた。

中国のイノベーション関連に資金流入

1月の月間資金流出入上位は主に中国株式で運用するファンドだった(図表2)。首位は同月21日に新規設定され、購入期間が限られる限定追加型の「東洋・中国A株ファンド『創新』2021(限定追加型)」で99億円。同ファンドは人民元建て株式(中国A株)のうち、技術革新(イノベーション)を生み出す企業や生活の質の向上につながる商品や技術を扱う企業に厳選投資する。これまでに単位型の「創新」シリーズを9本設定しており、累計で235億円を集めていた。

4位、5位も中国のイノベーション関連株式に投資するファンド。運用実績が短いファンドもあるが、足元のパフォーマンスが好調な中国のグロース株に注目が集まっているようだ。

インド株式は資金流出継続

資金流出入下位は主にインド株式で運用するファンドだった(図表3)。流出首位の「野村インド株投資」は1月の月間で110億円、1年間で887億円もの資金が流出。2位、4位もインド株式に投資するファンドで、1年間でみても資金流出が続いていることがわかる。

インドは新型コロナウイルスの感染者数が足元で減少傾向にあるものの、累計では世界で2番目の1000万人を超えている。政府や中央銀行のコロナ禍での政策対応により、インドの主要株価指数のSENSEXは昨年11月中旬から史上最高値の更新が続いているが、通貨のインドルピー安が打ち消す格好となり、円建てベースの投信は成績がさえない状況だ。

固有のリスクに注意

新興国株式といっても国・地域は多岐にわたり、足元の状況やリスクは千差万別。例えば、資金が流入している中国は、トランプ前米大統領が打ち出した米投資家による中国軍関連企業への投資禁止措置の影響などに留意する必要がある。新興国株式は高い成長率を背景に期待リターンが高い半面、価格変動リスクも大きくなる傾向があり、その国が抱える固有のリスクには注意したい。

(QUICK資産運用研究所 石井輝尚)

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