日本政策金融公庫、最終赤字1兆円 11年ぶり規模
日本政策金融公庫が8日発表した2021年3月期決算は、最終損益が1兆372億円の赤字(前の期は296億円の赤字)だった。最終赤字の規模はリーマン・ショック後の10年3月期以来、11年ぶりの大きさ。新型コロナウイルス感染拡大に伴う金融支援が膨らみ、関連コストが急増した。融資実績は前の期から4.6倍の約18兆円と過去最大だった。
政府の中小企業向け支援策の一つである実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)やコロナ関連融資が増えたことで、将来の企業の倒産などに備えて積む保険契約準備金や一般貸倒引当金の繰り入れが急増した。昨年1月末に始めたコロナ関連融資では4月末時点で約83万件、約14兆円を決定した。業種別では通常時と比べ、飲食・宿泊やサービス業の利用が増えている。
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