日経平均4日続伸 終値292円高 連日30年ぶり高値

13日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に4日続伸し、前日比292円25銭(1・04%)高の2万8456円59銭で終えた。米国の大規模な追加経済対策への期待が手掛かり材料となったほか、原油相場の上昇基調も投資家心理を上向かせ、上げ幅は一時340円に迫った。
米ドル建ての日経平均はQUICK算出の参考値で前日比4・20ドル(1・55%)高い274・46ドルと、QUICK・ファクトセットベースの過去最高値(1989年12月27日に付けた273・07ドル)を約31年ぶりに更新した。
米バイデン次期政権では上下院とも民主党が多数派を占めることにより、積極的な財政出動を伴った追加経済対策への期待が強い。追加策は14日に公表予定で「景気敏感株の多い日本株への関心が高まっている」(国内証券)との見方があった。
なかでも半導体関連株は上昇が目立った。高速通信規格「5G」をはじめとする市場拡大で需給逼迫が見込まれるなか、海外勢だけでなく国内の個人投資家が順張りで買いを入れているとの指摘があった。
日経平均はコロナによる緊急事態宣言の対象地域拡大などを警戒して午前には下げる場面もあったが、下落幅が限られるなかで次第に損失覚悟の買い戻しが優勢となり、上昇相場に拍車を掛けた。
JPX日経インデックス400は5日続伸。終値は前日比64・77ポイント(0・38%)高の1万6915・26だった。東証株価指数(TOPIX)も5日続伸し、6・46ポイント(0・35%)高の1864・40で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆7355億円、売買高は12億3956万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1232と、全体の6割近くを占めた。値下がりは856、変わらずは98銘柄だった。
東エレクやアドテスト、太陽誘電が大幅上昇。国際石開帝石やENEOS、コナミHDやバンナムHDが買われた。ソフトバンクグループ(SBG)やファストリも高い。半面、オリンパスやテルモが下落した。東電HDや関西電、東ガス、大ガスも売られた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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