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バイデン政権の政策をThink! 中林美恵子さんらミニ解説

日経電子版「Think!」は、各界のエキスパートが注目ニュースにひとこと解説を投稿する機能です。4月23~30日のニュースでは、早稲田大学教授の中林美恵子さんが「バイデン米政権の格差是正策」を読み解きました。このほか「米アカデミー賞」「4都府県に緊急事態宣言発令」「企業の在宅勤務推奨」といったテーマの記事に投稿が寄せられました。(投稿の引用部分はエキスパートの原文のままです)

「バイデン米政権の格差是正策」関連ニュースをThink!

富裕層増税10年で160兆円、米政権 格差是正へ新構想(4月28日)
バイデン米政権は、主に個人富裕層への増税を財源に育児や教育を支援し、格差の是正をめざす新たな経済政策構想「米国家族計画」をまとめた。10年間で1.5兆ドル(約160兆円)の税収増を見込む。
早稲田大学社会科学部教授 中林美恵子さん

中林美恵子さんの投稿】 米時間28日の大統領 State of the Union 演説も、家族計画と雇用計画が中心になる。もし全てが実現すれば、トランプ共和党政権が2017年に実現した大型減税をかき消す増税だ。最近の議会両院税制合同委員会の試算では、格差是正を狙う民主党議会が既に成立させた法律によって、今年は年収75,000ドル未満の人の連邦所得税が平均すると無しに等しくなるという。キャピタルゲイン課税がどの程度に落ち着くのかも含め、議会共和党の抵抗は必至だ。

ただ、今週発表された国勢調査結果ではリベラルな州の議席が減る見通しであり、バイデン政権がリベラルに傾き過ぎれば、次の選挙が厳しくなる可能性がある。

「米アカデミー賞」関連ニュースをThink!

米アカデミー賞、監督賞にジャオ氏 アジア系女性で初(4月26日)
米映画界最大の祭典である第93回アカデミー賞の授賞式が25日(日本時間26日)に開かれ、監督賞に「ノマドランド」を手掛けたクロエ・ジャオ氏(39)が選ばれた。ジャオ氏は中国・北京出身で、アジア系女性として初の監督賞を手にした。
政策研究大学院大学政策研究科教授 岩間陽子さん

岩間陽子さんの投稿】 コロナと重なったアジア系への人種差別に反対する意識が、今回の受賞に追い風となったことは確かでしょう。同時にこの作品を実現させたのは、主演女優であり、プロデュ―サーでもあったフランシス・マクドーマンドの力が大きかったことにも注目。

すでに数えきれないほどの受賞歴を持つ彼女が、原作を読んで、まだ若い中国人女性監督を抜てきしてこの映画を作り、それをHuluというストリーミング・サービスでも公開するということ自体が、アメリカの開拓精神、チャンレンジ精神、あらゆる世界からの才能へのオープンネスを象徴していると思います。映画界の停滞感を打ち破る新風に喝采を贈りたいと思います。

「4都府県に緊急事態宣言発令」関連ニュースをThink!

緊急事態宣言後の平日初日 ドキュメント(4月26日)
自宅にいる児童にオンラインで授業をする先生(26日午前、大阪市西区の本田小学校)=一部画像処理しています
東京、大阪、京都、兵庫の4都府県は26日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う3回目の緊急事態宣言の発令後初の平日を迎えた。
慶応義塾大学総合政策学部教授 中室牧子さん

中室牧子さんの投稿】 大学は、オンサイトでの授業再開によって、(他の教育段階と比較すると)感染が拡大するリスクが高いことを示す研究は多い。また、中・高生以上になると、オンライン教材等の利用によって、学習を継続することも可能になるというエビデンスがあるものの、自立的に学習することが難しい小学校の低学年の児童は端末やオンライン教材の提供のみで学習を継続することは難しい。

私たちの研究でも、臨時休校による学力低下は小学校の低学年で生じている可能性が示唆されている。学習院大の福元教授らの研究によれば、対面授業を行うことが感染に与える影響も限定的とみられることから、対面授業の優先順位が最も高いのは小学校ではないかと考えられる。

「企業の在宅勤務拡大」関連ニュースをThink!

出社比率、NTT2割に下げ 企業が在宅勤務拡大(4月27日)
新型コロナウイルスの感染が急増する東京や大阪など4都府県で緊急事態宣言が発令されたのを受け、企業が対応を急いでいる。大手企業ではテレワークの運営ノウハウの蓄積が進んだが、中央官庁や中小企業は活用しきれていない。
早稲田大学教授 大湾秀雄さん

大湾秀雄さんの投稿】 昨年春は、業務プロセス、自宅の勤務環境、コミュニケーション方法に変更を加えずに在宅勤務へ移行したため、生産性低下を招いた。wifi環境やITツールや情報へのアクセスなどの点で改善が進んだ大企業は多い。そういう企業では、ツールの活用や1-on-1ミーティングの導入で、社内コミュニケーションも改善された。しかし中小を含め多くの企業で在宅勤務体制が整備されないと、社外との調整は円滑には進まない。

また、職場と同じ距離感で仕事ができない以上、エンパワメントで社員一人一人が自律的に仕事ができるよう、業務フローも変える必要がある。こうした柔軟性を高める改善は、ポストコロナの生産性向上にもつながるだろう。


Think!
平日のニュースに投稿がつく「Think!」。これまでの投稿のまとめ読みと、エキスパートのみなさんのご紹介は次のページから。

【投稿まとめ読み】
https://r.nikkei.com/topics/topic_expert_EVP00000
【エキスパート一覧】
https://www.nikkei.com/think-all-experts

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