/

ポーランドにミサイル着弾 詫摩佳代さんらとThink!

日経電子版「Think!」は、各界のエキスパートが注目ニュースにひとこと解説を投稿する機能です。11月11日~18日の記事では、東京都立大学教授の詫摩佳代さんが「ポーランドにミサイル着弾」を読み解きました。このほか「FTX破綻」「東京大学が女性教授ら300人採用」といったテーマの記事に投稿が寄せられました。振り返ってみましょう。(投稿の引用部分はエキスパートの原文のままです)

「ポーランドにミサイル着弾」をThink!

欧州に偶発リスク ポーランド着弾、NATOで初の死者(11月16日)
北大西洋条約機構(NATO)加盟国のポーランド領内に15日にミサイルが着弾し2人が死亡した事件は、ウクライナでの戦闘が偶発的に全面戦争の引き金となるリスクを浮き彫りにした。

【詫摩佳代さんの投稿国際関係には、情報の不確実性による意思決定の難しさが付きものですが、敵対関係にある場合には尚更難しく、一歩判断を誤れば、偶発的な事象が大惨事への扉を開くことになりかねません。その意味で、昨朝のニュースには背筋が凍りました。一旦、最悪の事態は回避できた形ですが、露によるミサイル攻撃が絶えない状況を鑑みれば、今後も似たような事象が起こる可能性は否定できず、様々な事象を想定して、NATO加盟国の間で足並みを揃える必要があるように感じます。日本近辺でも某国によるミサイルの発射が相次いでいますが、様々な事象を想定した対処の仕組みを、同盟国と共に今一度見直す必要があるようにも感じました。

「FTX破綻」関連ニュースをThink!

仮想通貨業者「FTX」破綻、リーマン型かエンロン型か(11月14日)
世界的な暗号資産(仮想通貨)交換業者であるFTXトレーディングが経営破綻した。連鎖的な経営悪化への警戒から「仮想通貨界のリーマン・ショック」と指摘されるが、2001年のエンロン事件のような巨額不正会計の色彩もある。

【河合祐子さんの投稿日本法では、「仮想通貨」ではなく「暗号資産」と呼ぶ。中央銀行≒国の信用で発行され、広く決済・価値の基準として使われる信頼ある「通貨」との混同を避け、デジタル「資産」としての側面を強調した言葉であり、今回のイベントを契機に、「通貨」と「資産」の違いが認識されるようになるといいと思う。ブロックチェーン技術を利用する(しなくてもいいが)デジタル・トークンは、何等かの権利を表象するもので、各国法による位置づけは不透明ながら、徐々に社会的な役割が認知されている。通貨(CBDCもその一つ)とは異なるもので、混ぜても意味はない。「資産」は、権利関係の明確化と消費者保護が鍵となり、ここでは更なる議論が必要。

「東京大学が女性教授ら300人採用」をThink!

東京大学、女性教授ら300人採用 新ポストで多様性向上(11月17日【イブニングスクープ】)
東京大学が2027年度までに女性の教授・准教授約300人を採用する計画を固めた。海外大学と比べ低い女性比率を16%から25%へ引き上げる。女性教員の具体的な採用人数を大学が示すのは異例だ。多様性を高め、教育や研究の質向上を図る狙いがある。

【奥山陽子さんの投稿今回の東大の取り組みは、次世代人材の多様化という観点からも、変化の兆しが期待される。実際、米国空軍士官学校を対象にした研究などから、女性教員の存在が女子学生の理数系科目のパフォーマンスや進路に影響を与えるという、因果関係が明らかにされてきた(Carrell, Page, and West 2010)。もちろん女性限定公募には、反対の声も少なくなかろう。東大は野心的な社会実験に乗り出したといっても過言ではない。実験には検証がつきものだ。母校東大には、IRデータ等を最大限に活用し、各分野の研究者を巻き込んで、今回の取り組みを多角的・科学的に検証し、知見を社会に還元する機会を設けてほしい。

「月へ無人宇宙船打ち上げ」をThink!

NASAアルテミス計画、月へ無人宇宙船打ち上げ(11月16日)
米航空宇宙局(NASA)は16日(米東部時間)、月面を探査する「アルテミス計画」の1号機となる無人の宇宙船を打ち上げた。米国が月に宇宙船を送り込むのは1972年に最後の飛行をした「アポロ計画」以来、約50年ぶり。

【鈴木一人さんの投稿ようやっとSLSが打ち上がったが、これは長いアルテミスの道のりの最初の一歩に過ぎない。アポロの時のように猛烈な勢いで開発が進むわけでもなく、また、開発に関わるボーイングなどのレガシー企業の力の衰えは隠せず、これからもさまざまな問題に直面するだろう。中国との資源探査競争がモチベーションにはなるが、今のアメリカがどこまでアルテミスに優先順位をつけられるかが勝負だろう。

「トランプ氏出馬表明」をThink!

トランプ氏、24年米大統領選に出馬表明(11月16日)
米共和党のトランプ前大統領は15日、南部フロリダ州の邸宅マール・ア・ラーゴで演説し、2024年の次期大統領選に出馬すると表明した。政権奪還をめざす共和から出馬表明した最初の有力候補になる。

【前嶋和弘さんの投稿出馬は予定通り。「新しいトランプ」のデサンティス待望論が急浮上。中間選挙で共和党の勝ち方が弱かったためですが、出馬直前にメディアの一部が下院多数派奪還を報じたのがトランプには良いタイミング。出馬宣言の演説はいつも通り。ポーランド着弾もバイデンのG20の夕食会欠席も演説に入れた即興性もいつものとおり。バイデン批判もいつものとおり。「アメリカファースト」を強調。不均衡だった日本との貿易の是正を在任時には行ったことや安倍氏死去への言及も。ただ、ほんのちょっと演説の切れがない気がしたのは場所なのか聴衆のタイプなのか、「現役でないため」でしょうか。

「オリックスのDHC買収」をThink!

オリックスがDHC買収 3000億円、事業承継で最大規模(11月11日)
オリックスは化粧品通販や健康食品大手のディーエイチシー(DHC、東京・港)を買収する。買収額は約3000億円とみられる。DHC創業者の事業承継に伴うもので、事業承継目的では過去最大規模となる。

【森幹晴さんの投稿オリックスが企業投資を拡大している。DHC買収は事業承継で最大規模とのこと。東芝再編でも日本産業パートナーズとの連合で出資を検討中のようだ。近年、国内の大型買収の主役は資金力のある外資系ファンドだったが、オリックスは買手候補の勢力図を変える。ファンドと比べ、オリックスの強みは2点あるだろう。一つは、ファンドのLBOローンと比べ、自己資金や低コストでの資金調達力。もう一つは、ファンドが3-5年でのExitを求められるのに対し、買収事業を「売ってよし、持ってよし」だ。弥生のように売却益を得ることも、長期保有して既存事業とシナジー創出もできる。有力な買手候補の登場で事業承継市場の活性化に期待したい。


Think!
ニュースに投稿がつく「Think!」。これまでの投稿一覧と、エキスパートのみなさんのご紹介は次のページから。

【投稿一覧】
https://r.nikkei.com/topics/topic_expert_EVP00000
【エキスパート紹介】
https://www.nikkei.com/think-all-experts

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

Think!まとめ読み

各界エキスパートが注目記事にひとこと解説を投稿する「Think!」。電子版会員の皆さんの関心を集めた記事を、Think!の解説とともにまとめ読みできます。

Think!とは?   ・Think!投稿一覧
【動画】Think!エキスパートと考える「2022年のワークシフト」

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン

権限不足のため、フォローできません