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「社会エレベーター」動くか 山田邦雄さんらとThink!

日経電子版「Think!」は、各界のエキスパートが注目ニュースにひとこと解説を投稿する機能です。1月1~7日のニュースでは、ロート製薬会長の山田邦雄さんが「社会エレベーター」を読み解きました。このほか「ソニーグループがEV新会社」「カザフスタン非常事態宣言」といったテーマの記事に投稿が寄せられました。振り返ってみましょう。(投稿の引用部分はエキスパートの原文のままです)

「社会エレベーター」をThink!

明日は見えますか 格差克服「社会エレベーター」動かせ(1月5日)
一定の格差は今よりも良い未来を渇望する原動力になりうる半面、固定化すれば絶望や諦めにつながる。肝心なのは格差を乗り越えるという目標と手応えを持てるかだ。

山田邦雄さんの投稿】日本は個人より「組織」を大事にする文化、習性が隅々まで染みついていると最近とみに感じる。少なくとも江戸時代の武士の世界&村の文化、ここから組織第一が始まっていて、それが明治以降も国家第一につながった。戦後もそれはちっとも変わらず、ベースとして官>民であり、組織に属さないとクレジットカードすら持てない。個人を基本的に信用していないのだ。

今こそ個人を肩書きや身分で判断する癖(制度&価値観)を徹底してつぶしていかないと、単に経済的な政策だけではこの蟻地獄から抜け出せないのではないか?それが本来の「教育」の目的であり、そのための思想であったり知識であったり鍛錬であったりするはずだ。

「ソニーグループがEV新会社」関連ニュースをThink!

ソニーグループ、EVで新会社 事業化を本格検討(1月5日)
ソニーグループは4日、電気自動車(EV)事業を担当する新会社を2022年春に設立すると発表した。

【伊佐山元さんの投稿】車を特別な産業のように考える従来の思考の枠組みが崩れつつある。テスラ発祥の地シリコンバレーでは、車は「動く携帯電話」と言われるほど、違う製品として考えられ、ユーザー中心のモノづくりの発想を徹底する。人が乗る以上、安全性への配慮は必要であるが、既に自動走行のソフトウェアの方が平均的なドライバーより安全というデータも出始めており、今後はいかに消費者が何を求めているかを理解している企業がEV業界で活躍するであろう。また、いかに充電網を充実させることができるかが普及への鍵になる。ソニーには期待したい!

「批判的人種理論」をThink!

米教育現場に新たな火種 「批判的人種理論」で亀裂(1月6日)
米国の連邦議会占拠事件から1年が過ぎた。事件後に米国の民主主義(アメリカン・デモクラシー)はどうなったのか。

ロッシェル・カップさんの投稿】批判的人種理論(CRT)はアメリカの政治で話題になっていますので、日経の読者の皆さんにはぜひ知っていただきたい概念です。しかし、この記事の説明だけでは、十分理解することが難しいかもしれません。

ぜひ皆さんに知って頂きたいのは、CRT自体は学校では教えられていないということです。学問的な分野で、学術界で研究されたり討論されたりはしています。その言葉が恐ろしい響きを持つせいで、人種差別の存在について疑問を持つ保護者を引き寄せるため、そして分断を推進する武器として、共和党によって利用されています。

CRTに関してもっと知りたい方には、こちらの日本語記事をお勧めします。https://yojo-soul.com/critical-race-theory-what-it-is-and-the-background/

この英語記事もお勧めします。https://www.npr.org/2021/06/20/1008449181/understanding-the-republican-opposition-to-critical-race-theory

「カザフスタン非常事態宣言」関連ニュースをThink!

カザフスタンが非常事態宣言 ロシアなどに部隊派遣要請(1月6日)
中央アジアのカザフスタンは5日、燃料高を受けた抗議デモの広がりに伴う非常事態宣言を全土に拡大した。インタファクス通信がカザフスタンの国営テレビの報道を引用して伝えた。

上野泰也さんの投稿】旧ソ連の一員でありロシアと国境を接するカザフスタンの政変については、ウクライナ情勢などを巡り9日から開催される米国とロシアの協議への間接的な影響も注目点になる。

英経済紙フィナンシャルタイムズは6日、モスクワのジャーナリストらが今回の政変に関し、西側との勢力画定をロシアが目指す協議を控える中で国外の勢力がカザフスタンの暴徒を扇動したと非難しているという。仮にロシアの東側の国境が不安定化すれば、そちらも警戒する必要があり、ロシアは米国との妥協に傾くかもしれない。一方で、国境を巡る安保体制構築の重要性を再認識したロシアが西側への強硬姿勢を強める結果、妥協は難しくなるとも考えられる。動向を注視したい。

「オミクロン型拡大」関連ニュースをThink!

対オミクロン、抜本策必須 行動制限緩和など前提崩れる(1月7日)
新型コロナウイルスの新たな変異型「オミクロン型」の拡大を受け、政府は「まん延防止等重点措置」を沖縄県など3県に適用する。

武田佳奈さんの投稿】今後、自宅療養や濃厚接触者となって自宅待機を余儀なくされる人が再び急増する可能性があります。NRIが昨年9月に実施した調査(対象は、三大都市圏居住で高校生以下の子を持つ保護者)によると、一家で自宅療養・自宅待機を余儀なくされた場合、政府に「生活支援」、「収入補償」、「医療アクセスの保障」を期待する人が多くみられました。世帯年収が低い人の方が、解雇や雇止めといった仕事への影響があると思う人の割合が高くなりました。自宅療養・自宅待機世帯への必要な支援を速やかに提供できる体制構築、とりわけ世帯年収の低い世帯においては収入減のリスクが高いことを踏まえると、経済支援の速やかな提供が重要だと考えます。

https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2021/cc/1029_1

「山下智久さんの海外進出」をThink!

1億人から70億人の世界へ 山下智久が見据える先は(1月2日)
「役作りで引き続きトレーニングしている。次のドラマもワンシーンだけそういう場面があるが、ワンシーンの大事さも分かっている。正直逃げ出したいが、ここまで来たらやるしかない」。2021年12月、山下智久(36)は静かに語り始めた。

福井健策さんの投稿】海外で勝負する姿をもちろん応援しつつ、こうした「日本と海外」について2点コメントします。

ひとつは、国内か海外かは決して2択の問題ではないということです。クリエイターや実演家にとって日本のような強い国内市場は何より幸福な環境で、海外進出を何ら妨げません。米国が最大の例です。

また、技術標準などと違って文化は多様性が命ですから、米国の単なるコピーでは勝負になりません。独自進化してこそ海外で価値が認められるのであり、この点での悲しい迷走こそ避けるべきです。

日本が遅れているとすればコンテンツ自体ではなく、売り込む力でしょう。セールスし、交渉できるプロデューサーの育成こそが急務だと感じます。


Think!
平日のニュースに投稿がつく「Think!」。これまでの投稿一覧と、エキスパートのみなさんのご紹介は次のページから。
【投稿一覧】
https://r.nikkei.com/topics/topic_expert_EVP00000
【エキスパート紹介】
https://www.nikkei.com/think-all-experts

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