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「大坂選手の全仏棄権」をThink! 為末大さんらミニ解説

日経電子版「Think!」は、各界のエキスパートが注目ニュースにひとこと解説を投稿する機能です。5月28日~6月4日のニュースでは、元陸上選手/Deportare Partners代表の為末大さんが「大坂なおみ選手の全仏棄権」を読み解きました。このほか「量子技術を巡る競争」「新興企業の資金調達」といったテーマの記事に投稿が寄せられました。振り返ってみましょう。(投稿の引用部分はエキスパートの原文のままです)

「大坂なおみ選手の全仏棄権」関連ニュースをThink!

大坂が全仏棄権「大会邪魔したくない」 うつ症状告白(6月1日 )
全仏オープンを棄権すると自らのSNSで発表した大坂なおみ=AP
テニスの大坂なおみ(日清食品)が31日、四大大会第2戦、全仏オープンの2回戦を棄権すると自らのSNS(交流サイト)で発表した。
元陸上選手/Deportare Partners代表 為末大さん

為末大さんの投稿】 とにかくゆっくりして休んでほしいです。国際プロサッカー選手会のアンケート調査では現役サッカー選手の38%が不安障害や鬱症状を示したことがあるという結果が出ました。一般の方が13-17%だということを考えるとかなり高い数字です。

心身ともに強靭なイメージがあるアスリートですが、実際には日常的に強い重圧に晒されおり精神的に不安定です。自分の人生を振り返っても五輪前はとても不安定でした。心は目に見えないために乱暴に扱われがちですが、心が壊れたらどんな目標も計画も意味をなしません。

大切なことは心にも体力があり消耗するという認識を持つこと。不安を感じたらとにかく相談することの徹底だと思います。

「量子技術を巡る競争」関連ニュースをThink!

量子技術、国家間で大競争 日立やトヨタなど背水の結束(5月31日)
東芝が開発を進める量子暗号通信の送受信機
次世代テクノロジーである量子技術を巡る国家間の競争が激しくなるなか、日本の有力企業が手を組む。量子技術は素材開発や人工知能(AI)の利用に革新をもたらす可能性を秘め、一国の安全保障や経済力を左右しかねない。
東京大学大学院工学系研究科教授 黒田忠広さん

黒田忠広さんの投稿】 大量のケーブルが露わになった量子コンピュータは、初期の電子式コンピュータに似ています。

配線接続を一括してコピーできる半導体集積回路が発明されたのが1958年。コンピュータは半導体と出会って以来、急速な進歩を遂げました。

コンピュータが電子式から量子式に進化しても半導体チップは必要です。ただし、マイナス273度の極低温で動作しなければなりません。そこには私たちがまだ知らない新しい物理があります。量子コンピュータは半導体を進化させる新素材の発見にも役立つでしょう。コンピュータと半導体の協演は続きます。

「AppleのROE」関連ニュースをThink!

ROE、Appleは70%台 日本平均の10倍(6月3日)
世界的な株高が続き、株式市場では企業の稼ぐ力の「質」を示す自己資本利益率(ROE)への関心が強まる。ROEが高い企業をみると、米国では70%台のアップルのように、新型コロナ下でも巨額の自社株買いなど大胆な財務戦略を打ち出す企業が目立つ。
一橋大学教授 楠木建さん

楠木建さんの投稿】 とても良い記事。ROE=稼ぐ力の質とありますが、数値が高ければいいわけではなく、ROEにも質の優劣があると考えます。当たり前ですがROEはR/Eという分数。分母を小さくする(レバレッジ、自社株買い)のもイイのですが、主軸はあくまでもR(利益率)とその持続性であるべきだというのが僕の見解です。

アップルのような例外的高収益企業が理想的なのは当然ですが、コルゲートやロウズ、UPSは分母操作のやりすぎの観あり。日本ではアドバンテスト、中外、エムスリーのROEの質が高い。利益がしっかり出ているソニーも大したもの。これが持続すれば真の好業績企業です。

「新興企業の資金調達」関連ニュースをThink!

新興企業の資金調達「改善」4割 VC調査、21年見通し(6月1日)
国内スタートアップの資金調達環境に回復の兆しが出てきた。主要なベンチャーキャピタル(VC)に2021年の見通しを聞いたところ、全体の4割強が「調達しやすくなる」と答えた。
WiL共同創業者兼CEO 伊佐山元さん

伊佐山元さんの投稿】 シリコンバレーでは昔から「危機がイノベーションを加速させる」と言われるように、世界が混沌として変化しているときに、未来を担うベンチャーへの投資やイノベーションを進めることができなければ、大きな好機には繋がりません。

実際に、2008年の金融危機が起き社会に不安が広がったときに、ピンチをチャンスと考えたグローバルVC業界は投資を加速させ、フィンテックと言われる分野へのベンチャー投資は10年間で1,200億円(2008)から6.9兆円(2018)と5,600%伸び、今日のフィンテックベンチャーの上場や社会での活躍につながっています。今回のコロナ禍でも同じことが起きると考えています。


Think!
平日のニュースに投稿がつく「Think!」。これまでの投稿のまとめ読みと、エキスパートのみなさんのご紹介は次のページから。

【投稿まとめ読み】
https://r.nikkei.com/topics/topic_expert_EVP00000
【エキスパート一覧】
https://www.nikkei.com/think-all-experts

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