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自民党総裁の決め方をThink! 中室牧子さんら投稿

日経電子版「Think!」は、各界のエキスパートが注目ニュースにひとこと解説を投稿する機能です。9月24日~10月1日のニュースでは、慶応大教授の中室牧子さんが「自民党総裁選の決選投票」について読み解きました。このほか「緊急事態宣言解除」「横綱白鵬引退」といったテーマの記事に投稿が寄せられました。振り返ってみましょう。(投稿の引用部分はエキスパートの原文のままです)

「自民党総裁の決め方」をThink!

自民新総裁に岸田氏、決選投票で257票 河野氏は170票(9月29日)
自民党は29日投開票の総裁選で岸田文雄氏を第27代総裁に選出した。決選投票で257票を得て河野太郎氏の170票を上回った。

【中室牧子さんの投稿 慶應大学経済学部の坂井豊貴教授の著書の1つに「決め方の経済学」という名著がある。「多数決」をはじめとする「決め方」次第で結果が変わり、民意が正しく反映されないことがあるという。総裁選でも用いられている「決選投票付き多数決」では、過去にも1回目の投票で1位になった人が、2回目の決選投票で敗退した例を紹介している。本書では、決選投票付き多数決よりも、「ボルダールール」(1位に3点、2位に2点、3位に1点)という方法が満場一致への距離が近く、民主的な決め方であるとも述べている。総裁の「決め方」として現行の決選投票付き多数決が望ましいのか。民意を反映していると言えるのかを今一度考える必要がある。

「緊急事態宣言解除」関連ニュースをThink!

地域観光や「Go To イート」 自治体、補助再開相次ぐ(9月30日
全国の自治体が観光や飲食の割引事業を再開させる。新型コロナウイルスの緊急事態宣言や「まん延防止等重点措置」が30日で終了し、10月から経済活動の再開が本格化する。

星野佳路さんの投稿】 GOTOキャンペーンや、各自治体が実施する宿泊・観光補助事業は、観光産業の窮状に対する策として重要な役割を果たしてきた。同時に、ここまでで学んだことは、旅行者にとってシンプルでわかり易く、そして継続できる制度設計にしておくことが大切ということだったと感じる。コロナ禍の状況が変化する中で中断と再開を繰り返し、その度ごとに旅行者、観光事業者、そして事務局に大きな負荷がかかった点が反省点だ。「シンプル&継続」をコンセプトにした新しい制度設計に期待したい。

「横綱白鵬引退」関連ニュースをThink!

横綱白鵬が引退へ 史上最多45度の優勝(9月27日)
大相撲で史上最多45度の幕内優勝回数を誇る第69代横綱白鵬(36)が現役引退の意向を固めたことが27日、関係者の話で分かった。

中竹竜二さんの投稿】 身体的な優位性は、多くのスポーツアスリートにとって、ありがたく、勝利に近づけてくれます。だからこそ「白鵬の強さはずるい!」や「勝って当たり前」といった風潮も少なからずありました。しかし、単に大きいから、強いから、速いからでは、トップを走り続けることはできません。異文化の中での苦労、批判やプレッシャーによる孤独との戦いのなかで、身体的優位性以外の要素も向上させ、競技力を磨き続けた横綱に敬意を払いたい。稽古場や舞台裏には、さまざまな常勝のエッセンスがあったはず。いつしか、さまざまな国際競技で「ずるい!」「勝って当たり前」と言われる日本人が沢山生まれることを期待したい。

「9月日銀短観」をThink!

大企業景況感、製造業4ポイント改善 9月日銀短観(10月1日
日銀が1日発表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)で、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)はプラス18と前回の6月調査から4ポイント改善した。改善は5四半期連続。

【伊藤さゆりさんの投稿】 製造業は、原材料価格高騰や部品不足の影響で景況感の改善ペースが鈍化、先行きの見通しも悪化しています。非製造業では、コロナ禍の打撃が大きい対個人サービス、宿泊・飲食サービスの景況感は、緊急事態宣言が続いていたこともあり底這い。先行きの景況感は宣言解除を見越して改善していますが、DIは対個人サービスでマイナス45、宿泊・飲食サービスでマイナス74と「悪い」という見方が圧倒的に優勢です。世界的なエネルギー、原材料等の価格高騰の企業収益への影響も懸念されます。仕入れ価格判断DIが大企業製造業でプラス37まで上昇したのに対し、販売価格はプラス10に抑制、価格転嫁が困難な厳しい状況が伺われます。

「半導体の分業体制」関連ニュースをThink!

iPhoneチップ完成までに世界「半周」 半導体の分業象徴(9月28日)
市場拡大や技術の進化に対応し、半導体産業は世界的な分業体制を築いてきた。足元では供給不足が深刻になり、世界規模で自動車や電機など様々な業界に影響を及ぼす。米中の覇権争いなど経済安全保障の問題にも発展した。

【南川明さんの投稿】 半導体のサプライチェーンを見ると面白い事が分かる。米中問題がここまで熾烈化している理由が簡単に理解出来るのだ。まず、半導体の消費地は中国が約40%で最大、その殆どは輸入している。その、輸入の半分は米国メーカーからであり、中国にとって米国メーカーの半導体は肝になっている。一方で米国半導体メーカーは世界の約50%のシェアーを持っているが、8割程度を台湾を中心にしたファンドリーで委託製造してもらっている。つまり米国にとって台湾はアキレス腱の様なものである。そして、日本は世界の半導体材料の半分以上のシェアを持っているため、米中にとって日台両国は非常に重要なパートナーなのだ。

「ホンダの小型ロケット参入」をThink!

ホンダ、小型ロケット参入 30年までに試験機打ち上げ(9月30日)
ホンダは30日、人工衛星を宇宙に運ぶ小型ロケット事業に参入すると発表した。2030年までに試験機を打ち上げる。

【深尾三四郎さんの投稿】 脱エンジンにより仕事が減ってしまうエンジニアは最先端領域での新たな挑戦に武者震いするのではないか。EV化に伴う部品点数減少により、特にパワートレイン系を中心に部品製造における雇用が失われる。自動車・部品メーカーとしては、そのような雇用をいかに次世代領域での挑戦に活かすことができるか。また、デジタル化の流れも既存ビジネスに取り入れるため、スタートアップ含む他社とコラボしながら、若く優秀な人材を自社に呼び込めるか。これらの追求を積み重ねることで、EV化が進んでも自社や自動車産業の雇用を維持することはできる。ホンダはロケット参入で脱エンジン化の課題へのひとつの答えを探っているように見える。


Think!
平日のニュースに投稿がつく「Think!」。これまでの投稿のまとめ読みと、エキスパートのみなさんのご紹介は次のページから。

【投稿まとめ読み】
https://r.nikkei.com/topics/topic_expert_EVP00000
【エキスパート一覧】
https://www.nikkei.com/think-all-experts

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