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21年の投信、9兆円超の資金流入 14年ぶり高水準

投信観測所

2021年は国内公募の追加型株式投資信託(上場投資信託=ETFを除く)への資金流入が加速した。設定額から解約・償還額を差し引いて9.1兆円(QUICK資産運用研究所の推計、1月~12月22日までの集計値)を上回り、2年連続の資金流入超となる見通し。直近で資金流入が多かった15年の8.5兆円を抜き、年間では07年の14.3兆円以来14年ぶりの高水準となりそうだ。

月間ベースでみても、21年は資金流出超となった月が1度もなかった。資金流入額を投信分類別に分けてみると、海外株式型が約8.1兆円で断トツ。米国などの先進国株式で運用するファンドへの資金流入が目立ち、特に米国株式で運用する「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」に資金が集まった。今年4月に設定されたSDGs(持続可能な開発目標)関連ファンドで、米アーク・インベストメント・マネジメントが助言する「グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンド」も人気だった。

投信分類別で次に多かったのは、複数資産に投資するバランス型で約1兆円の資金流入となった。個別ではコロナショック後の運用成績で明暗が分かれ、「投資のソムリエ」「ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド<愛称:クアトロ>」には多額の資金が集まる一方、「東京海上・円資産バランスファンド<愛称:円奏会>」シリーズからは資金が流出した。

資金流出が最も多かった投信分類は、不動産投資信託(REIT)で運用するタイプ。特に海外REIT型からの資金流出が目立った。REITはコロナショックからの回復が株式と比べて遅かった分、21年に大きく上昇したため利益を確定する動きがみられた。分配金を払い出すルールがあらかじめ決められている「予想分配金提示型」の株式ファンドに資金を移す動きもあった。

償還による資金流出額は、2年連続で2000億円を超えた。小規模な投信の繰り上げ償還が増加傾向にある。かつて安全志向の投資家から人気を集めた「損失限定型」ファンドの運用が低迷し、繰り上げ償還されたことも響いた。

(QUICK資産運用研究所 石井輝尚)

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