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アルケゴス問題、クレディ・スイスは懲罰人事

(更新)

米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントによる運用失敗に関連して巨額損失を計上したスイス金融大手クレディ・スイス・グループは、欧米メディアが同社のリスク・コンプライアンス担当最高執行責任者と投資銀行トップの2人の更迭と配当カットを発表した。関連損失は44億スイスフランとしている。

人事は常に関心が高く、クレディ・スイスとともに損失計上の可能性を明らかにした野村ホールディングスも注目されている。野村は富裕層などの「プライベートマネー」ビジネスを重視し、人事でもコーポレートファイナンス部門(法人関連)からウエルスマネジメント部門(資産運用)に力点を移す姿勢を明らかにしてきた。

富裕層の資産運用に関連した事業といえば、アルケゴスのような個人資産を管理する「ファミリーオフィス」との取引は欠かせない。そこで今回、巨額損失が生じた可能性が浮上した。投資銀行部門を中心としていた海外事業は収益変動が大きいので、安定性が見込める富裕層ビジネスを重視しつつあったが、そこに落とし穴があった。

高齢化する個人顧客に依存した営業からの脱却へ、日本の大手金融機関が海外展開を積極的に進めてきたことは、欧米市場でも注目されていた。それだけに人事にも関心が高まる。人材の移動が日常茶飯事なので、興味を示す市場関係者は多い。

英フィナンシャル・タイムズは、日本企業のグローバル戦略が「haphazard(でたとこ勝負)」だと表現する。冷ややかな目線にもさらされている。

豊島逸夫(としま・いつお)
豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuotoshima@nifty.com
  • 出版 : 日経BP
  • 価格 : 1,045円(税込み)

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