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日本製鉄が高炉を休止、なぜ?

2021年2月19日の日本経済新聞朝刊1面に「日鉄、高炉を追加休止」という記事がありました。日本製鉄は茨城県にある高炉1基を数年以内に休止します。高炉といえば製鉄所の基幹設備です。その高炉をなぜ停止してしまうのでしょうか。

ここが気になる

高炉は鉄鉱石を高温で溶かし様々な鋼材の原料を作る設備です。日本製鉄はこれまでに広島県などでも高炉3基の休止を決めています。今回の休止と合わせ日本製鉄で稼働する高炉は14基から10基に減ることになります。高炉は一度止めてしまうと、再稼働に多額の投資が必要になります。それでも休止するのは大きく2つの理由があります。

ひとつは国内の製鉄所の稼働低迷です。自動車の生産が回復し需要は増えていますが、フル稼働にはなっていません。もうひとつの理由は世界で進む脱炭素の流れです。高炉は石炭原料のコークスを使うため、大量の二酸化炭素(CO2)を排出します。従来通り高炉を稼働し続けながらCO2排出を削減するのは限界となっています。

国内製鉄業は中国勢の台頭を受け、原材料価格の高騰や鋼材価格の低迷など事業環境が厳しさを増しています。日本製鉄は過剰な設備を休止し、コスト削減を狙います。関連するラインなどの再編も進めるとみられます。脱炭素など世界の潮流とはいえ、世界有数の製鉄王国だった日本から少しずつ高炉の火が消えていくのは寂しく感じます。

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この記事をまとめた人:三木田悠
2013年入社。住宅やサービスなどの取材、岡山支局での勤務を経て、現在はコンテンツマーケティングを担当。親戚の子と久しぶりに日本全国を回るすごろくゲーム「桃鉄」をやりましたが、各地の産業が昔プレイしていたときとは大きく変わっていて驚きました。

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