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企業の経営計画は本来机上論である

一倉定「マネジメントへの挑戦」(1)

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 故・一倉定(いちくら・さだむ)氏といえば赤字会社を次々に立て直した伝説の経営コンサルタントだ。ファンは多く、ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏も一倉氏に思想を学んできた経営者の1人だ。
 1963年に独立してコンサルタント稼業を始めた一倉氏は、99年に80歳で逝去するまで、日本中をくまなく行脚。大中小1万社の社長を、まるで小学生をしかりつけるように厳しく指導し、「社長の教祖」と称された。その一倉氏の初期の書籍『マネジメントへの挑戦』を日経BPが復刻した。初版は1965年。コンサルタントとして独立した直後に執筆されたものだ。半世紀以上前の本を読んでも意味があるのかと思う人も少なくないだろう。しかしいったん読み始めると、一倉氏の経営に対する鬼気迫る情熱に圧倒され、引き込まれていく。その言葉は驚くほど普遍的な内容で、時代を越えて現代の我々にも迫ってくる。今回から『マネジメントへの挑戦』の一部を抜粋して紹介したい。 

計画とは何か

「計画はマネジメントの基本である」、「計画性がないからダメだ」 ……など、われわれは、あけても暮れても計画ということばを耳にし、口にさけび、本で読まされている。なるほど、計画のたいせつなことはわかった。われわれも計画をたてましょう、ということになる……。

では、いったい計画とは何か、どういうことが計画なのか、ということになると、明快な定義をくだす人は意外に少ない。あまりに身近なことばすぎて、かえってわからないのである。

意味もわからずにふり回しているのであるから、おかしな話である。計画とはどういうことであるかがわからずに、計画をたてることはできないはずである。

そこで、まず、われわれは計画の定義づけからはいる必要がある。

計画とは、『将来に関する現在の決定』(ドラッカー)である。

くだいていえば、「将来のことを、あらかじめきめること」である。

いってしまえば「コロンブスの卵」みたいなものである。なんとあたりまえのことではないか。

しかし、この定義には、よく考えてみると意味深長なものがあり、その意味を理解することにより、計画に対するわれわれの態度がハッキリときまるのである。

それは、「あらかじめきめ...

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