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米軍がアジアで対中ミサイル網を検討する狙いは?

2021年3月5日の日本経済新聞朝刊1面に「米軍が対中ミサイル網」という記事がありました。アメリカ政府と議会は、インド太平洋地域に展開する軍に6年間で273億㌦(約2.9兆円)の予算を投じる案を検討します。対中ミサイル網整備にはどのような狙いがあるのでしょうか。

ここが気になる

アジア太平洋地域などを所管する米国のインド太平洋軍は、米議会に予算額などを明記した要望書を提出しました。20年時点で今後6年間の要求額を約201億㌦としていましたが、今回は273億㌦と36%増やしました。米国は対ロシアに年50億㌦前後を計上しており、アジア太平洋向けの毎年の予算もそれに匹敵する規模をめざします。

同軍が米議会に予算の増額を要求した背景には、台湾や東シナ海、南シナ海での中国の活動に警戒が高まっていることがあります。米軍はこれまで優位に立っていた海軍や空軍で中国に対抗してきました。しかし、中国軍が地上配備型の中距離ミサイルなど多彩なミサイルを持ち、米軍の活動を阻止する態勢をとっているため、これまでの戦略は通用しにくくなっています。予算を増額し、沖縄からフィリピンまでを結ぶ「第1列島線」に沿って対中ミサイル網を築き対抗する計画です。

日本やフィリピンなど米国の同盟国にとっては、中国の海洋進出に対する抑止力強化になる一方、中国からの反発を招き経済で報復を受けるリスクも考えられます。米国は対中包囲網の実現に向け、同盟国の協力を得られるかが焦点になりそうです。

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この記事をまとめた人:三木田悠
2013年入社。住宅やサービスなどの取材、岡山支局での勤務を経て、現在はコンテンツマーケティングを担当。学生時代に勉強した東アジア情勢はもう過去の話。常に情報をアップデートしなければ、と思いました。

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