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ミシマ社、ライブ配信そのまま本に

オンラインイベントを開催し、視聴者にタイトルや表紙絵について意見を募った

ユニークで先進的な本作りで知られる出版社のミシマ社が、ライブ配信のイベントを、そのまま書籍にする試みを始めた。配信の内容だけでなく、その様子を伝える写真や視聴者の質問なども掲載した「MSLive!BOOKS」シリーズで、まずは料理研究家の土井善晴と政治学者の中島岳志が対談した有料の配信イベントを「料理と利他」として刊行した。オンラインの催しはあまたあるが、その内容を直接、紙の本に反映させる例はまだあまりない。

ミシマ社は、以前からウェブを活用した情報発信や読者との交流に積極的だった。昨年は、自社の雑誌「ちゃぶ台」のリニューアルにあたり、社内の企画会議を「ちゃぶ台編集室」としてオンラインで有料配信した。構成について、ゼロから話し合う様子を公開したため「参加者は、本当に何も決めていないんだ、と驚いたと思う」とミシマ社の三島邦弘社長は笑う。何度か開催した会議の最終回では、視聴者の投票で決まった表紙やデザインを発表し、三島社長は「いくらなら買っていただけるでしょう?」と、視聴者に価格についての意見まで求めた。

「料理と利他」は、配信中の質疑応答や、休憩を入れたところなどもあえて書き込み、配信のライブ感を伝えている。コロナ後に強化した配信イベントで、視聴者から「活字で追体験したい」などの声が多く寄せられたことから「MSLive!BOOKS」のシリーズ化を思い立ったという。

「早い段階で本の内容を公にすることで、読者などの客観的な目に触れることができる。本を一緒に育ててもらう感覚もある」。そう語る三島社長は、配信による本づくりに手応えを感じている。

(光井友理)

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