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卒業式 作家 南木佳士

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3月といえば卒業式。

郊外の都立高校を卒業した際は大学から波及した学園紛争が高校にも及んでいたゆえ、卒業式は中止になり、担任の教師が各自に卒業証書を配って、じゃあみんな元気で、と軽く告げて終わりだった。

証書の入った筒を持ち、大学通りと呼ばれる桜並木を独りで駅に向かって歩いて行ったときの腹の底から湧いてくる高揚感だけは、濃淡はあれどもおおむね悲観の霧におおわれてきたわが人生のなかでは稀有(けう)な曇りなき点景として額縁入りで身の内に保存されている。

よし、これからはじぶんの責任で好きなように生きてやる...

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