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挟まれた人へ ミュージシャン 尾崎世界観

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高校1年生の春は様子見だった。アイツなんだか表情も怖いし、パンチパーマをかけているぞ。そう思って警戒しながら数日経つと、元からそんな顔をしているだけで、髪も強烈な天然パーマだった事がわかったりする。後ろから消しゴムのカスを投げて威嚇してきたK田も、中学時代の武勇伝が噓だとバレたK張も、無理をしている奴は順当に脱落していった。数カ月後には、クラスの中でのそれぞれの定位置が見えてくる。やがて教室内の時間は、お調子者とヤンキーとギャル男の三角形を軸にして流れていった。

そんな中、三角形から外れた所で目についたのが野球部だった。彼らが横を通るたびに、泥まみれの大きなカバンがぶつからないようにいつも体を強張らせた。授業中も不真面目で、放課後の練習に備えてか、よく居眠りをしていた。クラスの人間とは積極的なコミュニケーションを取らず、周りを見下したようなその態度が気に入らなかった。社会の教師は野球部の顧問でもあった為(ため)、その時だけは野球部も守備位置につくみたいに前のめりな姿勢で授業に集中していた。社会の教師も野球部同様、野球以外には全く興味が無さそうな態度で教壇に立っていて、その事もまた気に入らなかった。

そして2年の夏休み、...

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