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諏訪内晶子「先へ進む土台」 音楽祭NIPPON延期公演

「国際音楽祭NIPPON」芸術監督の諏訪内晶子

新型コロナウイルスの影響で延期となっていた「国際音楽祭NIPPON2020」の一部公演が2月に開催される。芸術監督を務めるバイオリニストの諏訪内晶子は「活動ができない状況は『自分には何ができるのか』と原点に返って考える機会になった。音楽祭ができることは、先へ進む土台になる」と話す。

パリ在住の諏訪内もコロナ下で「ステイホーム」を迫られた。その間、バッハや現代の作曲家による無伴奏作品を集中的に練習したという。楽譜だけでなく、作曲当時の世界情勢を知るための書籍などにも向き合った。「バッハは音楽にとどまらず、数学や哲学などいろんな要素が詰まっている」ためだ。

今回の紀尾井ホール(東京・千代田)での公演は、15日にクラシックの作品、16日に現代曲を演奏し、対比を楽しむ構成だ。配信も予定する。諏訪内は「(現代音楽に対し)お客さんにはまだバリアーがある気がするので、それを取り外したい。現代曲を知れば、古典の良さも再認識できる」と指摘する。15日は練習に取り組んだバッハの無伴奏パルティータ第2番「シャコンヌ」のほか、ピアノの阪田知樹らを加えブラームスのピアノ三重奏曲第3番、ドヴォルザークのピアノ五重奏曲第2番を奏でる。

16日は難曲ぞろい。スティーヴ・ライヒの「ヴァイオリン・フェイズ」は録音した自らの演奏と、生の演奏がズレていく作品だ。諏訪内ほどの名手でも「思わず(録音に)つられそうになる」と苦笑する。ほかに諏訪内をイメージして作られた川上統「オトヒメエビ」を初演するほか、マーク=アンドレ・ダルバヴィのピアノ三重奏曲、レオ・オーンスタインのピアノ五重奏曲を演奏する。

音楽祭は東日本大震災からの復興を応援するために立ち上げた。発生から10年の節目にあたる今年は13日、岩手県釜石市で公演する。「音楽が少しでも前向きに生きる糧になればいい。続けることに意義がある」。14日には徳川美術館、トヨタ産業技術記念館(いずれも名古屋市)でミュージアム・コンサートを開く。

(西原幹喜)

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