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84歳の米名優ブルース・ダーンが熱演 シニアの純愛映画

ブルース・ダーン(右)が主演した映画「43年後のアイ・ラヴ・ユー」の場面(C)2019 CREATE ENTERTAINMENT, LAZONA, KAMEL FILMS, TORNADO FILMS AIE, FCOMME FILM . All rights reserved.

年齢を重ねて出番が減ることを嘆くベテラン俳優が多い中、1960年に映画デビューした米国のブルース・ダーンは、84歳にして活躍の場を広げている希少な存在だ。「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」(2013年)でカンヌ国際映画祭の主演男優賞を最高齢で受賞したのに続き、公開中の新作「43年後のアイ・ラヴ・ユー」では高齢男女の美しいラブストーリーに挑んだ。

「映画スターはトム・クルーズやクラーク・ゲーブルのような人のことで、僕はそういうタイプの俳優でないことを自覚している。ただこんな僕が決して受け入れなかったのは『演じる役がない』という状況。『ネブラスカ……』が大きな転機となり、僕の俳優としてのキャリアは再び動き出している」と意気軒高だ。

俳優のブルース・ダーン(C)Shayan Asgharnia

新作映画では70歳の元演劇評論家にふんした。妻を亡くしたものの親友と老後生活を楽しんでいた彼は、かつて恋人関係にあった人気舞台女優が認知症を患ったことを知る。彼女にもう一度「愛している」と伝えるため、認知症のふりをして彼女のいる施設に潜り込み、少しでも記憶を取り戻させようと奮闘する。「通りですれ違う人たちの内側を考察するような作品に出会うと僕はワクワクする。今回はそんな作品だったから出演を決めたんだ」と語る。脚本を読み込んで「このせりふがどういう行動の中から出てきたのかを探り、認知症の人の心に届くような言葉になっているかどうかを考えながら役作りを慎重に進めた」という。「演じるという物語を伝える場に立ったら、全身全霊をかけて取り組む。自分がこれまで生きてきた84年間のすべてを込めて演じなければいけない。そうして自分の役にする」

「華麗なるギャツビー」(74年)や「帰郷」(78年)などで名演を披露し、ヒッチコックやコッポラ、タランティーノといった巨匠たちの作品に出演してきた。彼ら3人に、エリア・カザンとダグラス・トランブル、アレクサンダー・ペインを加えた監督たちを「6人の天才」と呼ぶ。「撮影現場で質問をするときっちり答えてくれる。まるで先生のように。僕は学校時代の成績は悪かったけれど、学び続けることができるから映画と演技を続けているのだと思う。しかも出演料ももらえるんだ」とジョークを交えながら語る。「シニアを主人公にした映画、というよりも人間そのものを描いた映画が世の中にもっと増えてほしいね」と期待する。

(関原のり子)

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