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世界経済史との比較で概観 日本の成長を明らかにする

歴史家・磯田道史 半歩遅れの読書術(3)

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前回、高島正憲『経済成長の日本史』を紹介した。1000年の長さで日本の国内総生産(GDP)が推計され、その成果でみれば、日本が世界でも裕福であった期間は短い。むしろ古代中世はずっと「最貧国」であったとされる。奈良時代、日本の1人あたりGDPは、1990年時点の米ドルの購買力を基準にした国際ドル換算(以下同)で400ドル弱と見積もられている。

西暦1000年前後、1人当たりGDPが1000ドル近くあったのは中国(華南)ぐらい。宋代の中国は技術開発で製鉄量が増大。灌漑(かんがい)・施肥の高度な農業をやり、運河で流通を活発化。世界のトップを走った。当時、イラクが820ドル、エジプトやトルコが600ドル。日本は596ドル前後。宋の技術導入で最貧国からの脱出を図るが、気候の寒冷化等で足踏みしていた。

アンガス・マディソン『世界経済史概観』(政治経済研究所監訳、岩波書店)は、こうした推計を地球全体で行い1000年単位の経済力の盛衰を追った本だ。...

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