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子ども本位の教育 和光小学校のドキュメント映画公開

沖縄・平和祈念公園の一角で鎮魂のエイサーをささげる和光小学校の子どもたち(映画「あこがれの空の下」より)

子ども本位の自主的で自由な教育を実践する和光小学校(東京・世田谷)の日々を追ったドキュメンタリー映画「あこがれの空の下~教科書のない小学校の一年~」が12月19日から渋谷ユーロスペースで上映される。

「自由な環境の中で個性重視の教育」を目指して1933年(昭和8年)に創設した小学校だ。父母たちが資金を出し合って校舎を造り、教員も公募した。生徒数は現在約430人。幼稚園から大学まである学校法人和光学園の系列校だ。

入学式からしてユニークで、新入生が雛壇(ひなだん)に上がり、教師や来賓や保護者が下にいる。上級生が会場の飾りをして贈り物も用意する。格式張らない手作り感がいい。

授業では教科書は使わず、先生たちが毎日プリントを作って進める。問題を解くコツや公式を教えず、答えを導き出す過程を児童一人ひとりが考える。試行錯誤の末、誤った答えを出す子もいるが、それを堂々と発表して先生も交えて話し合う。あらゆる科目で疑問、主張、反論が飛び交う。

2002年度に文部科学省が本格導入した総合学習を1970年代から取り入れている。3年生は蚕、4年生が多摩川、5年生が食など学年ごとにテーマを決めて取り組む。6年生のテーマは沖縄。「学習旅行」で現地を訪ねて戦争のことを学び、基地問題で地元の子どもたちと意見を交わす。

文化的な授業や行事も面白い。中国、韓国の小学生と交流して民俗芸能など文化を紹介し合う。学年ごとに日本各地に伝わる舞踊を習い、地元の祭りに参加したりする。卒業生には作曲家の三枝成彰さんら俳優、作家、音楽家が少なくない。

東京・渋谷の映像コンテンツ製作会社「テムジン」が作った。増田浩監督は「子どもが主人公という教育が、普通になればいい」と言う。もう1人の中国で育った女性、房満満監督は「児童が自分の意見を自由に言い、他人の意見を尊重する教育。素晴らしくて胸が熱くなった」と話す。

(中沢義則)

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