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ジブリ初の3DCG長編 宮崎吾朗監督「挑戦という感覚」

スタジオジブリ初の全編3DCG制作となる長編アニメーション「アーヤと魔女」がNHK総合で12月30日夜に放送される。「ゲド戦記」などで知られる宮崎吾朗監督の最新作だ。父でスタジオジブリをけん引する宮崎駿監督は2021年1月で80歳を迎え、鈴木敏夫プロデューサーも72歳。「もしスタジオを続けていくのだとしたら彼らをまねしても先がない。挑戦していく、という感覚を持たないと。新しいことをやるのが必要だと思った」と立体表現の全編3DCGに挑戦した意図を語る。

魔女の娘であることを知らずに児童養護施設で育った少女アーヤが、怪しい男女の家に引き取られ、黒ネコの相棒とともにしたたかに生き抜く。英国のファンタジー作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズの遺作を原作に、魔女たちのロックバンドを登場させるなど、原作にはないエピソードも織り交ぜながら描いた。「キャラクターに毒気があるなど、甘いだけのファンタジーではないところに原作の魅力を感じた」という。開催を断念した今年のカンヌ国際映画祭がお墨付きを与える「オフィシャルセレクション2020」の1作にも選ばれた。

宮崎吾朗監督

前作のテレビアニメ「山賊の娘ローニャ」では3DCG技術を使いながら手描きアニメの風合いを出したが、今回は3DCG本来の立体的な表現を生かした。もっとも今では実写と見まがう表現も技術的には可能だが「僕らがやりたいアニメーションではない」としてあえて避け、「(コマ撮りの)人形アニメーションに近い」ものを目指したという。

日本では手描き風のアニメが根強い人気だが、世界では3DCGが主流。フランスで開かれたコンテンツ見本市に手描き風アニメを出品しているのは日本ぐらい、という現実を目の当たりにした。「がくぜんとして、もう少し真剣に取り組んだ方がいいのではないかと思った」という。3DCGアニメを制作するソフトはほぼ世界共通で、世界のクリエーターと協働できる利点もある。また「しゃべりながら振り向く」といった日常のさりげない動作も3DCGの得意な描写で、今回の挑戦で「アニメーションそのものの可能性を感じた」と監督は話している。

(関原のり子)

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