宇沢経済学のメッセージ 「社会の幸福」、再考の時
Discover 70's
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ちょうど50年前のきょう。1971年1月4日付の本紙「経済教室」に「混迷する近代経済学の課題」と題した論考が載った。
筆者は米シカゴ大、東京大などで教えた数理経済学の泰斗、宇沢弘文。当時42歳だった。
「今まで経済学者が信じてきたことを徹底的に批判する内容だったから、ちょっと書きすぎたと思って電話で(日経の担当者に)『原稿を差し止めてもらえませんか』と聞いた」
「しかし、『もう印刷に回ってしまっ...