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中部の外国人4割増、35人に1人 20年国勢調査

総務省が30日発表した2020年国勢調査の確定値によると、中部3県の外国人人口は32.5万人と15年の前回調査に比べて40%増えた。人口の35人に1人が外国人となる計算で、製造業を中心に人手不足の現場を支えている。外国人に住みやすい街づくりも急務だ。

愛知県の外国人は23.1万人で前回調査比39%増、岐阜県は4.9万人で40%増、三重県は4.5万人で44%増えた。それぞれ人口に占める外国人の割合は愛知県が3.07%で東京都(3.44%)に次ぐ2位。三重県が2.53%で4位、岐阜県が2.48%で5位だった。

愛知県は「自動車など製造業の生産が好調ななかで外国人労働者が増え、人手不足を補ったのではないか」(統計課)とする。厚生労働省の外国人雇用状況によると、20年10月末時点で愛知県の外国人労働者の44%が製造業で働く。岐阜県は55%、三重県は48%と全国平均の28%を大きく上回り、中部のものづくりを支える。

出入国在留管理庁の20年の在留外国人統計で在留資格別を見ると、愛知県で1万人以上増えたのはエンジニアなど技術・人文知識・国際業務や技能実習、永住者、日系ブラジル人などの定住者の4つの資格だった。愛知大学の駒木伸比古教授(人文地理学)は「農業の現場で働く技能実習生も増えている」という。

国勢調査で国籍を見ると、愛知県で最も伸びが目立つのはベトナム人。15年から2.4万人増えた。技能実習などの資格で入国しているとみられる。ブラジル人も1.8万人増えた。愛知県は日系ブラジル人が多く住む。国籍別の人口規模で見るとブラジル人が5.3万人で最も多く、中国が4.1万人、ベトナム3.3万人、フィリピン3.3万人と続く。

国勢調査は20年10月時点の数字。愛知県の半年ごとの集計では、新型コロナウイルス禍で県内の外国人は19年12月をピークに21年6月まで微減傾向が続いている。製造業の減産やサービス業の営業自粛の影響で働き口が減ったことが響いたとみられる。また新型コロナ対策の入国制限により、技能実習生などが来日しにくい状況も続いた。

日本人の生産年齢人口が減り続けるなか、今後も働き手を確保するには外国人の受け入れは欠かせない。焦点は外国人が暮らしやすい街づくりだ。愛知大学の駒木教授は教育環境の整備を課題に挙げる。「学校では言葉が不自由な外国人の子どもが孤立しがちだ。学校が子どもに気を配るとともに、外国人の親にも日本人との交流を促していくことが欠かせない」と指摘する。

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