トヨタ、世界販売3年連続首位 22年1048万台 - 日本経済新聞
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トヨタ、世界販売3年連続首位 22年1048万台

(更新)

トヨタ自動車は30日、2022年の世界新車販売がグループ全体(ダイハツ工業と日野自動車を含む)で前の年と比べて微減の1048万台(21年は1049万台)だったと発表した。独フォルクスワーゲン(VW)を抑え、3年連続で首位となった。2年ぶりに前年割れとなったものの、新型コロナウイルス禍から回復した東南アジアが全体を押し上げた。

トヨタが手がける「トヨタ」「レクサス」ブランドに限っても、世界販売台数は0.5%減の956万台と世界首位となった。東南アジアではインドネシアやタイ、フィリピンなど多くの国で2ケタ増を記録し、上海の都市封鎖(ロックダウン)があった中国でも微減にとどまった。コロナ禍の厳しい制約が緩和され、各国政府の景気刺激策による後押しもあって販売台数を押し上げた。海外販売も過去最高だった。

一方、伸び悩むのが北米と日本だ。北米では9%減の244万台、日本国内では13%減の128万台だった。いずれも高価格帯の車種が売れる市場で、半導体不足による生産制限の影響を色濃く受けた。

生産台数は5%増の1061万台で、海外生産は過去最高だった。けん引したのがアジアだ。日本を除くアジアで18%増の323万台だった。中国やタイ、インドネシアで生産能力の増強や効率化した効果が出たほか、前年にコロナで落ち込んだ反動増もあった。ただ、国内では8%減の265万台と、比較可能な1975年以降では、76年に次いで2番目に低い水準に落ち込んだ。トヨタは国内生産では「各地域で車種や部品構成が異なるなか最大限の努力をしている」としている。

ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)など電動車の世界販売は272万台と4%伸び、EVだけでも7割増の2万4466台でいずれも過去最高だった。ただ、VWはEVを22年に26%増の57万台を販売しており、差は大きい。

半導体不足によって生産が滞り、販売に影を落とす構図は北米や日本などで足元でも続いている。トヨタは23年3月期に920万台を生産する計画を掲げているが、計画は変更するかどうかも含めて「精査中」(トヨタ)。23年に最大で1060万台とする目安も達成は簡単ではない。半導体などの部品の安定的な調達は引き続き大きな経営課題だ。

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