/

愛知県、「まん延防止」延長要請を検討

(更新)

愛知県は3月6日に期限を迎える新型コロナウイルス対策「まん延防止等重点措置」の延長を、政府に要請する検討に入った。入院患者数が高止まりしているうえ、新規感染者数も高い水準が続いているためだ。流行を見極めたうえで、3月2日にも国に文書で要請する見通しだ。

「愛知県としては延長・継続を考えざるを得ない状況だ」。大村秀章知事は28日の記者会見で述べた。延長期間は「2週間でもいいし、3週間でもいい」と語った。政府は週内にも延長の是非や期間を決める。

愛知県は重点措置のもとで、店内の感染対策について認証を受けた店に対して営業時間は午後9時まで、酒の提供は午後8時までとするよう要請している。認証がない店は午後8時閉店で、酒の提供も認めていない。大村知事は28日、延長が決まれば飲食店への要請をそのまま続ける意向を示した。

愛知県で新型コロナ患者向けに確保した病床の入院患者(7日間平均)は27日時点で1273人だ。急激な増加は止まったものの、千人余りだった21年春の第4波、21年夏の第5波のピークを上回っている。大村氏は、重点措置を解除するには県の目安である456人を下回ることが必要との意向を重ねて示している。

さらに院内感染が多発している。別の病気でもともと入院していた人が感染するなど、コロナ対策で確保した病床以外に入院している新型コロナ患者は27日時点で649人にのぼる。医療機関にとっては大きな負担だ。

亡くなる人が多いのも第6波の特徴だ。

新型コロナ感染者の2月の死者は27日までに418人となり、過去最多だった21年1月の2倍を超えた。新型コロナ肺炎で死亡する例は少ないものの「熱が出て食事を取れなくなったり体調が悪くなったりして、持病が悪化して亡くなるケースもかなりあるのでは」(名古屋市の浅井清文保健所長)とみられている。

名古屋市が第6波の死者127人を分析したところ基礎疾患を確認できる人が75%を占めた。年代別では70歳以上が91%にのぼった。死者は感染者の増加よりも遅れて増えるため、愛知医科大学の三鴨広繁教授は「しばらくは微増か横ばいで推移するのではないか」とみている。

症状が重い患者も多い。愛知県が定義する第6波の期間(21年12月28日以降)の重症者は22年2月27日までに603人と、デルタ型が流行した第5波(21年7月21日~12月27日)を3割上回った。中等症も2544人で1割多い。第6波はオミクロン型の特性やワクチンの普及によって中等症以上になる人の割合が第5波より低いが、感染者数が第5波の約4倍に達したことが響いた。

新規感染者数はピークアウト

新規感染者は減少に転じた。7日間平均では27日時点で4655人とピークの19日(5953人)を1000人余り下回った。ただ懸念もある。1つは検査の不足だ。

検査件数に対する陽性者数を示す「陽性率」は20日時点で55%と第5波のピークの3倍近い水準だ。大村知事は21日の記者会見で「異常な数字」と指摘した。感染の可能性がある人を幅広く検査できれば陽性率は下がるものの、検査が足りなくなると陽性率が上がる傾向がある。

愛知医科大学の三鴨教授は愛知県の現状について「隠れたコロナ感染者がたくさんいる可能性が高い」と指摘。新たな感染につながるリスクがあり、県は検査体制を広げようと急いでいる。

また愛知県内の一部の感染者の検体をゲノム解析したところ、オミクロン型の派生型で感染力がより強いとされる「BA.2」が17人見つかっている。12人は感染経路がわかっておらず、新たな流行につながる可能性がある。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン