JR岐阜駅北側に高層マンション2棟 28年完成目標

岐阜市などは28日、JR岐阜駅北側の再開発事業として駅正面に30階を超える高層ビル2棟を建設する計画を発表した。2025年度の着工を目指し、28年中の完成を計画している。1、2階が商業施設、3、4階がオフィス、5階以上が分譲住宅となる予定。名鉄名古屋本線の名鉄岐阜駅にも近く、駅前のツインタワーとして岐阜市の新たな顔になりそうだ。

駅から北に伸びる大通りのひとつ、金華橋通りの入り口の東西に建設される。JR岐阜駅2階から歩行者デッキで直結する計画だ。地権者による2区画それぞれの再開発準備組合が21年に事業計画を募り、22年に入って事業参加者に野村不動産と積水ハウスをそれぞれ代表とする2つの企業グループが決まった。
ビルは金華橋通りの西側が地上32階建てで高さ約120メートル、敷地面積は3200平方メートル。東側は34階建てで約130メートル、2700平方メートルの見込みだ。東地区準備組合の柴山直人理事長は「20~30代の女性が集まるファッションやスイーツの店に入ってほしい」。西地区の川口富雄理事長は「立地条件を生かして人の集まる場所になれば」と話した。
この地区には戦後、繊維会社が集まり問屋街となり、全国から取引業者も集まって市内の繁華街・柳ケ瀬をはじめ岐阜市の繁栄を支えた。しかし近年は建物が老朽化して、空きビルや空き店舗が目立つようになっていた。2月6日に再選された柴橋正直市長も「積年の課題」として駅前再開発事業を公約に掲げていた。
名古屋からのアクセスが良い岐阜駅周辺や柳ケ瀬地区など市中心部ではマンション建設が相次いでおり「完成前から売れ行きは好調」(不動産関係者)という。